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■ 「亀岩奇談」初日中止!
今回の在沖縄始めから一月、 東演「酒場」を3ステージ見届けてから、 もうひと月が立って、今回は新たな試みもあるので、 途中徒手空拳のようになりながらも、 知恵と経験とアイディアを集積して、その後はアナログ作業を突き詰めて、 二回のゲネプロのあとも、本番前ギリギリまで稽古をしながら初日の準備を万全に…、と思っていたら、停電。 最初は、建物自体の停電かと走り回ったけれど、どうも、ホールのある栄町市場全体の停電。 客入れ直前。 嬉しいことに全公演満席の為、外で待っているお客さまも沢山の中。 電力会社への連絡も通じず、 復旧のめどはたたない中、建物内の三階部分は通電(何故?)、 市場も店によっては明かりが戻ってはいるが、歯抜け状態。 とりいそぎ、復旧した時を見越すのと、 急に飛んだので、データの確認などもあって、明かりの戻った三階から(ホールは二階にある)電源を引き回したりしながら、でも照明機材と繋がる二階部は戻らない。 外も夏日なので、暑い。 受付手伝いに来てくれていた、「クテーラン人々」出演のなぎー(内藤裕子さん作演出の「カタブイ72」では沖縄タイムス芸術賞演劇部門新人賞受賞)琉球舞踊家が「あたし踊りましょうか?」と名乗り出て、今回の楽隊にも参加してもらっている太鼓のはづの歌三線で踊り、待っているお客さんを楽しませる。途中からは栄町のアイドル、カメ―(さん「クテーラン「美ら島」「オキナワでゴドーを待ちながら」出演)も指笛と踊りで参加、更に盛り上がる。 も、停電は復旧せず、 二階では、復旧を見越して、でも再び停電の事態に備えて、プロジェクターの明かりを大きく出せるようにしたり… と、二階部分だから無理かなと思ったエアコンは動くことがわかる。 キンキンに冷やして 「公演できるかどうかの判断はまだできないし、行えないかもしれない」前提で外で汗かくお客さんを会場へ、明かりは足元灯。 暑いので、お茶も配ったりしながら、 今度は、裏にスタンバイしている俳優さんの中から 「島口説」スミ子―の店のお二人(やよい&さゆりさん)にお願いして、(音楽は引き続き、はづ)に坐持ちをお願い、ゆんたくと唄。 と、ここで沖電から復旧見込み立たず、原因不明の原因をこれから… の連絡が入り、盛り上がってもらった客席だったけれど、 中止の決定と、通達… いつ始まってもいいようにとスタンバイしていた演者さんみな、原作の又吉栄喜さん、脚本の伊波雅子さん、わたし、で舞台に出て少しお話とごめんなさいをして、初日は中止になった。 でも、このチームの全身全霊込めたウェルカムで、みなさん、とてもいい顔で帰ってくれた。 「えーーーー」という文句はなく、それが救いながら、 東京や地方からも今日の公演のために来沖してくれた方々もいて、申し訳ないことをしてしまった。(とはいえ、座組の所為ではまるでないのだけれど) コロナの中止は何度か体験しているけれど、 この人災なんだか災害なんだかでもない、中止、走り回った分だけ徒労感が強い。追加公演の話もしたけれど、この時点ではまだ電源が復旧するかの情報 もない。
とはいえ、本番中に起きた停電ではなくて実はよかったのかもしれないけれども。
しかしアナログな舞台はいろんな想定をしないといけないのだなと改めて。
そして、対応してくれた演者方々にも感謝です。
2023年12月15日(金)
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