スカーレットの心のつぶやき
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2015年01月13日(火) 絵手紙

昨日の成人の日に

道後温泉「ふなや」で開かれた

小池邦夫先生の

「絵手紙55周年記念講演会」を聴きに行って来た。

小池先生は書家で絵手紙作家だ。

演題は「ことばの旅人〜どのような泉から心をつかむことばが生まれるか」

だった。

「ことばの旅人」という言葉に心惹かれた。

なんて良い言葉なのだろう・・・

言葉は言霊、発する人の魂が宿っている。

口から出る言葉も

なにかに書く言葉も

同じだが、書くということは

その人の本質が出ると思う。

小池先生は口下手で話すのが苦手だったとか。

生まれが貧しくて劣等感を持っていたため

話すのではなく心の中の言葉を

書くという行為に置き換えたと知った。

最近では、メールが浸透していて

手紙やはがきを書く人が少なくなっている。

確かに、メールは簡単だ。

でも、手紙をもらった時は

メールよりも嬉しい。

それは、その人の手書きによって

相手の心が響いてくるからだ。

私が絵手紙を始めたのは随分前になる。

初めの頃は夢中で楽しくて

一人暮らしの親戚の叔母や

入院している病気の友に

毎日描いて送ったこともある。

でも

今は、年賀状や姉や娘の誕生日に

描くだけになってしまった。

昨日の講演会を聴いて

やはり絵手紙の素晴らしさを再確認した。

小池先生は常々「絵手紙はヘタでいい、ヘタがいい」と

仰っている。

下手な字の中にその人の飾らない心が見える。

達筆の手紙よりも

下手ながらも訥々とした言葉でも

相手の魂、心が伝わってくる手紙が嬉しい。

手紙は人間の橋である。

手紙が無くなれば人間が滅びる。

手間のかかるものは良薬だ。

簡単なのが良いは勘違いだ。

私の絵手紙はヘタだ。

でも、これからは自信を持って描こう。

人に見せるのではなく

その人の心を動かすためにも。


スカーレット