小説の構想やら更新予告やら短い話やら。
誤字脱字やら単語が中途半端に途中だとか色々あるけど気にしない。

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疑似過去依存症
2002年11月16日(土)

会えなくなってどれぐらいたった?
どれぐらい、君を見ていないのか。
どれぐらい、君の声を聞いていないのか。


君に会え無くなってからどれぐらい経ちましたか?





ねぇ。
どこにいるの。



「俺さ……あい、・‥…………ごめん、南、なんでもない、忘れて」

うっかり口が滑りそうになって、慌てて電話を切った。


『会いたい』だなんて言ってやらないって言ったのは何処の誰だったっけ?


耳もとで、聞こえる囁き声。
その声を払うように、千石は頭をふった。ふ、っと時計の文字盤に自分の顔が映っているのが見えた。
「…………は、すっげー惨めな顔してるし…オレ…」
溜め息が、出た。
「…………」
そのままベッドに寝転ぶと、ベッドが軋んだ。
目を閉じて、両手でゆっくりと前髪をかきあげると、目の前に彼の姿がちらついて。
「……ッ…」


会いたい、よ。





会えなくなってどれぐらいたった?
どれぐらい、君を見ていないのか。
どれぐらい、君の声を聞いていないのか。


君に会え無くなってからどれぐらい経ちましたか?





ねぇ。
どこにいるの。


「あくつ」

千石はそう一言、ゆっくりと声に出した途端、堪え切れずに零した涙を暖かいと思いながら、そのまま目の上に手を置いて、誰かから目を隠すようにして。
泣いた。






もういない、と



事実を未だに受け入れられぬまま。






引き止めなかった自分を憎んで。
会いにいける事のない自分を憎んで。
強がりを言って彼に別れを告げた自分を憎んで。






先を見れずに過去にすがりつく。

--

どうしようもない、どうしようもない。
未来なんて見えない。

--
亜久津が、いなくなった時の千石の話。
外部受験の時でもテニス留学の話でもなんでもいいのです。

亜久津が死んだ時の話だって構わない。

夢オチでも構わず。




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