2003年10月20日(月)

■ そうね、だいたいね。

人間機関車だの人間発電所だのと形容される人がいる。
漲る力を感じさせる人たちだ。
人間図書館とか人間博物館とか呼ばれる人もいる。
溢れる知識を持ち合わせた人たちだ。

人間核弾頭は、危険で破壊力を秘めた人のことだろう。
人間ボンレスハムは、きっとムチムチな人だろう。
人間パイナップルは……すまん、なんのことだかわからない。
人間魚雷、それはちょっとちがうだろう。

 ☆彡

というわけで、ここにひとりの友人。
こやつは長らく時計が読めなかった。
両親は家で商売をしており、しばしば店先から時間を訊かれる。
それに対して彼は、適当な返事を繰り返していたという。

下校してからの時間経過や陽の傾き。
テレビ番組の放送時間やお腹の空き具合。
そういったものを基準にしつつも、
いい加減で曖昧な、だいたいの時間を彼は答えていたわけだ。

4年生になったとき、たまに頓珍漢な時間を告げる彼に、
さすがに両親も疑いの目を向けるようになった。
「おまえ、ホンマは時計よう読まへんのとちがうか」
気ぃつくの、遅いて(笑)。

っていうか、人間江ノ島時計か、おまいは。

 ☆彡

江ノ島時計。
「今 何時?」ボタンをクリックすると、
だいたいの時刻を教えてくれるフリーウェア。

「ちょっと待ってて」はまだしも、
ときどき「まだ早い」などと言って、
時刻を教えてくれないこともある。

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