母のタイムスリップ日記
DiaryINDEXpastwill


2009年06月12日(金) 準備不足 好意に甘えて…反省


お天気も良いので 美容院に連れ出そうと企て 施設に向かった。
その割りに 手順が悪かった。
頭の中では 美容院に行ってその後何処かで昼食を摂って戻ろうと思った。移動は 車椅子と決めていた。

施設に着いたら ソファーに座ってゆらりゆらりと舟こぎを始めそうな母。先にトイレ誘導し「大」「小」を排出。
職員にトイレ介助の時間を確認して 少し調整して貰った。
2時半から3時がその時間となった。
これは トイレ介助の訪問が入らないと施設の運営上困るから。
本人介助は いる間にこちらで出来るので問題はないのだが あくまで施設のために…。

着替えを始めたら ぼんやりとした母に笑顔が出てきた。
何となく予感が生まれるのだろう。
「髪結いさんに行く?」と聞いて 深く頷いていたが 今日のような状態の母に何処まで理解できているのかな?

出掛けに「近いうちに訪問の美容師さんが見えるのですよ」と職員が教えてくださった。
外出の無理な人には とても助かる。
でも 移動が可能なら 外出で地域交流を考えることも大事にしたい。外の風に当たる事は 心の解放にもつながる。刺激もある。

入所していながら 我儘な行動と思うのだが 母にとって良い事は少し踏ん張って突破していかないと…。

外の風に当たっていると眠そうな表情はたちまち消えてしまう。
後ろから車椅子を押すので 母は1人の感覚になるようだ。
じっと景色を見ながら何かを考えているのが伝わってくる。
後ろから耳元で「いい天気だね」と言おうものなら びくっとする母。
それほど いつもと違う景色に入り込んで何かを考え1人の世界に入り込んでいると感じるのだ。
不快な様子もないので 楽しんでいるんだろうと思える。

美容院までの道のりは 多少上り下りはあるが平坦な道のり。
それでも30分弱はかかる。
美容院の前に着いてホッとしたのも束の間のことだった。
以前 エレベーターを使えるとわかったので当然今日も大丈夫と思っていた。
管理人さんにお願いしたら「?」
事務所に問い合わせても「?」
どうも最近 管理人さんが替わって 操作が判らないらしいと判明した。
仕方がないので 階段を上って貰おうと車椅子を降りて貰ってトライした。が 階段の高さまで足が上がらない。
暫く階段を使っていないので…感覚がつかめないようだ。
こういうところが認知症なんだよね。
こちらも焦るので母も不安がる。諦めようとした時 通りがかりの人が「手伝いましょう」といってくれ手助けしてくれた。
だが介助の仕方がわからなくて説明しても理解できない。
その人にも母にも怪我をさせてはいけないと思って「ありがとうございました。今日は 諦めます」と伝えて車椅子に座りなおした。

でもなぁ…ここまで来たのになぁと諦めきれず 美容院に電話したら
若いお兄ちゃんが下りてきてくれて車椅子ごと上げようとしてくださった。勿論私と二人がかりで…。
でもこれが重たい。苦戦している所に昼休みの事務員さんがお手伝いしましょうとまた声を掛けてくださった。3人でも危険と感じた。
「ちょっと待ってください」と会社に戻って 男性の助っ人を連れてきてくれた。
4人がかりでようやく上がれた。
「なんてことしちゃったんだ」と反省しきり・恐縮しきりである。
母もかなり怖がった。

美容院で落ち着いてきたら笑顔が出てきて ロットをまいて貰っている間も落ち着いており 定着液の時にも特に不快そうな表情をしなかった。待っている間 水分補給でアロエとマンゴーのレモネードを飲んでもらった。芋羊羹も食べて貰った。

定着液を流す時は 嫌がるだろうと覚悟していたが静かなものでじっとしていた。
その後髪をカットした後の洗い流しも嫌がらなかった。
最初の階段のぼりが刺激が強すぎたせいかも知れない…。

綺麗に仕上がる頃に 管理人さんがエレベーターの管理会社の人を連れて「下りる時はエレベーター使えますよ」と伝えに見えた。
最初は「この次の時までに解決しておきます」と言う事で今日に間に合うとは言ってなかったのだが…。

と言う訳で 厚顔で人様の善意に甘えてしまった1日となった。

昼食を飛ばしているので コンビニに拠って食べ物を購入し通り道の公園で昼食タイム。
施設に約束した時間は過ぎてしまったので 慌てずに夕食に響かない程度に食べて貰って 水分補給。

川沿いの道を歩いていたら 母の利用しているデイの送迎車とばったり出会った。
車を止めて母に語りかけてくれた。ちゃんと視線が合うまで待ってくださって…「あれれ パーマ掛けてきたの!」と喜んで下さった。
昨日 少しお世話を掛けたと連絡帳のお便りに書いてあったのでお礼を伝えた。

サービス提供者と利用者って 普通 こういう関係なんだけれど…。
母の施設では 極減している。
施設に戻った時にも 母に向かって言葉をかけてくれた人は1人だけ。こういうところが 非常に気になっているのだ。
余裕がないだけなのか それとも介護の中身も変わってしまったのか…。職員同志は 意思の疎通が出来ているようだけれど…。

トイレ誘導して「小」 着替えを済ませた。
夕食の時間なのでテーブルに誘導して…後は職員にお任せ。
昨日のデイで替えた下着と汚れたタオルがあったので持ち帰ることにして そうっと施設を後にした。

準備不足で 人様の好意に甘えてしまった1日を反省。
でも 困った時に手助けの手があったこと そしてその好意に甘える事も地域に病の理解を得るための手段ともちょこっと感じたりもした1日でもあった。


はな |MAILHomePage

My追加