母のタイムスリップ日記
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2008年03月20日(木) 想定外の焦り


昨日の続きです。
あと数段で3階という時 中から職員が移動で出て見えた。
「あら!そうだったわね。外出なさって直ぐ点検が始まったのですよ。お手伝いしましょう」と言ってくれた。
でも 母の機嫌は最悪な状態で簡単に動かないだろうことは容易に想像できた。
手を出してくれた職員の手を払うようにしていた母。
最悪な状態に追い込んだのは強制を強いた私だし…。
「大丈夫です。何とかできると思いますから」と返事した。
職員は「気をつけてくださいね」と建物の中に消えた。

それから 何とか3階まで上った。
4階へのステップを踏み出した時手すりにしがみつく母。
手を緩めようとするけれど「なにするの! するなぁ〜 あああ!」 
恐怖心の母はぎゅっと握って離さない。
見下ろす道には車が行き交っている。 
きっと「何事が起きているの?」って見えるんだろうなぁ〜と考えたりもした。
認知症でなかったら…。 足が上がったら…。車椅子だったら。 こんな事は起きないものね。
そうだ 近くに知り合いの事務所があったのだ そこに避難すればよかっただけのことだ。
想定していない事が起きると 冷静な判断が出来ずに強攻策に出てしまうなぁ〜。

外の騒ぎを何となく察知したのか 職員が出て見えた。
「あ ここだったの」と二人の職員が助けてくれた。
とはいっても 母は「ふん!」と言った風で収まらない。
3人がかりでようやく4階に辿り着いた。
「良かったね」という言葉にも「なにするの」と言った調子で母は怒っている。「ごめんね」とただただ母に謝った。
職員には「ありがとうございました」とお礼を伝えた。

気持ちが落ち着くまで玄関のソファーに座ってもらい 荷物を運んだり靴を取り替えたり…。幾度も母に許しを請うた。
次第に母の気持ちも落ち着き 時に表情を緩めて「判ったよ」という風な顔を見せてくれるようになった。

居室に誘導して トイレ誘導。
オムツパットが非常に重かった。
足を上げたがらない訳はこれもあったかと 思いが足らない自分を詫びるしかなかった。
便座に座っているうちに 大も出て…あの騒ぎのせいで思いがけずお腹の筋力も使えたのだろうと安堵したりであった。

母にしてみれば 踏んだり蹴ったりの日となったのではないだろうか?
「寒くない?」と聞けば小さく頷き くるりと周囲を見回して何かを確かめているような様子だった。
「もう 大丈夫だからね」というとまた小さく頷いた。

夕食の時間も近いのでおやつは飛ばして 水分補給のみにして頂く。
テレビを見始めたので そうっと施設を後にした。
雨が降り出したので 駅前の駐輪場に自転車を止めてバスに乗って我が家へと戻ったのだった。


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