母のタイムスリップ日記
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2008年03月18日(火) うきうき


駄目かもなぁ〜と思いながら 風知草の枯れた葉を刈った。
やったー!根元から緑色の芽が見えた。
パイナップルリリーの葉も枯れた葉を刈ったら 新しい芽。
いずれも鉢植えで 外で冬越ししたのだ。
鉢植えのウコギや山椒も緑色の芽が出始めている。

いつも今頃には セージの芽が出るはずだけれど 今年はまだ。
そのかわり 菊が大分育ってきてる。
フリージアの花芽がまだ小さい。
お天気によって 咲く順序が変わるのかなぁ〜。

東側の椿やねずみもちの枝をちょこっと剪定。
何とか模様替えをしたいのだけれど うまくイメージできず悩む。

庭師さんに頼むのも方法だけれど 何とか自分で工夫してみたい。
そりゃ 庭師さんには 適わないだろうけれど…。

気がつけば 昼少し前 急いでご飯を食べて 母のところに向かった。
さくらの木下で 自転車を止めてまた見上げた。
よく見ると芽がピンク色をしている。
「嘘でしょ。光線の加減かも…」と少し移動してみた。
僅かだけれど ピンク色をしている芽が見つかった。
「今年は 早いかな?」

うきうき気分で到着。
母は ソファーに座っていた。「10分くらい前に取り替えました」と職員が教えてくれた。
大丈夫かなとおもいながら 母を居室に連れて行く。
話しかけても ぼんやりとしている。
言葉を理解できない風である。

「出かけてみる?」「…」
「お散歩する?」「…」
「行きたくないの?」 あいまいに頷く
「行きたいの?」曖昧に頷く。
「わからないの?」「…」

ゆっくりと待ちながら聞いてみるのだが 母の意思がみえない。
「まぁいいかぁ〜 嫌だと拒否している風にはみえないし…」
おもむろに着替えを始めた。
着替えてから歯磨き。
これは 上手に出来た。
トイレ誘導 少し出た後だったが残りをトイレへ。

鏡を見て 帽子をかぶせると少し笑顔が出てきた。
出かけると判っての笑顔なんだな。
靴を履き替えて出陣。

歩き具合をみながら行き先を決めようと外に出た。
いつもより反応が薄いので バスの移動は無理と判断。
コンビニに立ち寄り 飲み物とおやつを購入し 大きな通りを渡って小さな公園に向かった。
足は上がるが 前かがみが激しい。
「背中伸ばしてみようか」と言ったら 立ち止まって背中を伸ばした。
言葉が通じた!

更に歩いて公園に着いた。
ベンチに座わり おやつタイム。
のどが渇いただろうと水分補給のため ストローつきの飲み物を渡した途端 ぶくぶくと吹いた。
たちまち 洋服やズボンが濡れた。
其の拍子に手にしていたお菓子をポロリと落とした。
「アッ」と小さな声を上げて お菓子を探してた。
幸い ズボンの上に落ちたので拾い上げて渡すとニコッと笑う。
濡れたところは ハンカチを取り出して拭いた。
ストローを外して 容器からそのまま飲んでもらった。
これならOK。
美味しいらしかった。

そこに 幼い子がお母さんと一緒に遊びに来た。
母は目ざとく見つけて顔を緩めた。
遠くから「こんにちは!」と挨拶してくれた。
こちらも「こんにちは!」

おやつが済んで 爪切りをした。
それを見た子供が 自分の手を見つめながら何やらお母さんに話しかけていた。
「爪を切っているのね」と母親。

ふふふ 会話の仕方 母と私と似ている。
言葉にならないところを汲み取って 言葉に直して返事するのだ。

爪を切り終えた頃 幼い子が母親と手をつないでそばまで来てくれた。
「暖かいですね」と話しかけられ「そうですね さくらの花が咲きそうですね」と返事した。
すると「この子名前 さくらです」って返ってきた。
「ほほほ うふふふ」って感じになった。
母は 満面の笑顔となった。

そろりと立ち上がって「さよなら」と挨拶をして散歩を続けた。
次は 野菜スタンドまでゴー。
スタンドのそばには 紅白のしだれ梅が咲いている。
木の下に行って「ほら」と梅を指差すと 頷いた。
言葉は相変わらず出ないけれど 梅が咲いて綺麗だとわかっているのだ。母の姿勢は 目いっぱい前屈。
車椅子を使ったほうが良いくらい。
でも「歩ける?」と聞くと決まって力強く頷くのだ。

また 歩きだして大きな通りを渡った。
前屈プラス左傾斜が出てきた。歩くのも大変そうなのだが 相変わらず歩く意思を見せる。
花屋さんの前で 暫く花を眺めて 途中畑を耕しているおじさんと立ち話。ここの畑にはヨタヨタと一輪車を押して農作業するおじいさんがいた筈。
聞いてみると もう 歩けなくなったので畑を貸しだしたのだそうだ。
昨年秋までは 一輪車を押していたのになぁ〜残念だ!

更に歩いて 施設前にある小山のある公園に着いた。
ここでやっと2度目の休息。
ちょこっと水分補給。

見る限り相当辛そうなのに 立ち上がる時の腰は軽い。
勿論 介助しているけれどヒョイという感じ。

後は施設までスローペースでまっしぐら。
着いて暫くは 玄関のベンチに座っていた。

今日も春風に包んで貰って 気持ちの切り替えが出来たと思う。
出発の時には はっきりした意思表示はなかったけれど 戻った時はちゃんと安心できたような 達成できたような表情が出ていた。

そうそう 今日も小山を登って降りた。
嫌がることも怖がることもなかった。
ただ 登りは踏み込んでいるけれど 下りは自力のセーブは無理みたいだ。


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