母のタイムスリップ日記
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今日こそ畑に行こうと思っていたのに つい始めた居間の押入れの掃除から障子の張替えが 夕方まで続いた。
張り替えた障子を元におさめて 後片付けを始めた時 チャイムが鳴った。 少し前のチャイムで書留郵便だったので 今度は宅配かと思った。 ドアを開けたら なんと弟!
昨日 以前努めていた会社の創立記念の祝賀会があるので来たそうだ。 明け方まで飲んでいたそうだ。 しかしね 明け方からこの時間まで一体何をしていたものやら…。
ふるさとのフルーツをふた箱下ろして これから母の所にもフルーツを届けに行きたいという。
作業着で1日過ごしていて直ぐに出られる状況ではなかった。 珈琲を入れて 少しおしゃべり。 話しておかねばならないことがあるのだから。
母の状況を伝え これから想定できることを話した。 また 今の介護費用は 我が家からの持ち出しが続いてることも伝えた。 我が家の経済状態も伝えた。
そして 道路拡張のための立ち退きの事を聞いてみた。 また 末弟の健康の事も伝えた。
これまで 幾度か電話しようと思ったが 電話だときちんと伝わらないと思って様子見をしていた。 以前の会社の創立祝賀会で来たと言うのは 気に入らないけれど…。 それに 夫も居ないし今日車で帰るというのだから お酒を出す必要もない。話すタイミングが出来た事は良かった。
身支度が出来て家を出ようとしたら「すまないね」とお財布からお札を取り出した。「じゃ お母さんに使わせてもらいます」と受け取った。
弟の会社も持ち直しているようで その上 用地買収と移転費用で借金はチャラになるようである。 だから 母のお金も返却し 送金も出来るようになると思うと言っていた。
けれど 姉としては 弟の性格を知っているだけに返却や送金が始まるまでは信用はしていない。
外に出て 車に乗り込むと新車のにおい。 「あれぇ〜 これ何台目?」 聞けば 私の知っている車から もう3台目の新車だった。 「あのね 借金していて新車って…」と言ったら「いや お金が入るからローン組んだ」 「順番が違うでしょ」 「家の奴からも文句言われたけれど…」と言っていた。 「当たり前だよ」 こんなお調子者の弟である。
施設は夕食の真っ最中。 私は わざと玄関の方に留まって 弟を先に母に合わせた。 弟の顔を見た母は ニコニコ!!! 弟もニコニコ! 遅れて入った私をみて またニコニコの母。
お土産のフルーツは「施設の皆さんで…」と職員に渡した。
考えれば 先日の柿のお礼状に(電話はしない)「施設のみんなが美味しいと喜んでいました。ご馳走様」と書いて出したのが効いたかな?
母は 食事中 弟を見てはニコニコしていた。 弟も満足な表情。こういう時「認知症で良かった」と思う。 散々 振り回され 怒られ 母にとって良い思いではないのだけれど…。 記憶が残っているうちは 名前を出しただけで不快な表情をしていたのだ。
早々に帰るのでは…と思っていたけれど 母の食事の済むまで じっと母を見ていた。
家に戻る道すがら 弟の娘が結婚したと聞いた。 家の娘と同じ年。 外国の方との結婚である。 弟も随分悩んでいたようであるが…結局治まるべく治まったという感じ。 籍を入れただけのようであるが…。 日本に 暫く腰を下ろすようだった。
家に着いて車を降りる時に「祝賀会で気楽に出られるなら 母のところにももっと来なさいよ」と言い渡した。
ほんとは もっと怒るべきなのかもしれない。 けれど 間もなく91歳となる母の事を思う時 余計な摩擦は起こさない方が良いだろうと思ったのだった。 話すタイミング 怒るタイミング…。 年を重ねるに従い このタイミングの計り方が富に難しくなってきているような気がする。単に考え過ぎか?
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