母のタイムスリップ日記
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2007年11月05日(月) 久しぶりの散歩


利用者さん訪問。
利用者さんは お会いしている限りお元気。
でも もう 有料老人ホームの入所を決められたそうだ。

後見人となっている義兄夫婦が 先日倒れて(今はお元気になられている) 一人身の利用者さんに何か起きたら心配で入所を決めるように進言されたようだ。

最初は かなり離れた海辺の施設を希望なさっておられた。
「出来る限り 住んでいた場所に近いところが良いかと思います」と伝えた。義兄夫婦もそう感じられたようで 近くの施設に決めたという事だった。

でも まだ 1人で外出も可能なので 家に時折戻りたいので その時は また手伝ってくださいねというお話だった。

今日の利用者さんの依頼は 本を小屋まで運ぶこととお掃除。
いつものように活動。
キッチンとして使っていないキッチンの台に 糊付けされたレース編みの作品が広げてあった。
本当に 丁寧に編まれている。

時間になる前に「はなさぁ〜ん もう 時間だから。そんなに丁寧にしないで手抜きして頂戴ね」と言いながら 「記録が済んだら 早く帰って自分の仕事をなさい」といわれる。
「あなたは いつも早めにくるのだから…早く帰りなさい」と追い出すように言われる。

ほんとに気遣いなさる利用者さんである。

午後 母の所に向かう。
母は じっとテレビに見入っていた。
そばに行って 肩をトントン叩いても 笑うだけで振り向きもせずにテレビに見入っている。
顔を前に出すと「肩トントン…」と言う仕草をして笑ってた。

状況を飲み込めていないのではないかと何処かで感じた。

居室に誘導して 歯磨きをして貰う。その後 トイレ誘導。
そして居室の椅子に座ってもらった。
洗面台の掃除をしている時に「〇△▽×…だいすき」と言う声が聴こえた。振り向いて「誰が?」と聞くと母自身を指し「誰を?」と聞くと私を指差した。
「有難う 嬉しいなぁ〜」と返事したら「こっちも 有難うだ」と返って来た。
こういうコミュニケーションが取れるだけでも しあわせ!

母が母らしくあった頃には「大好き」とか「好き」とか 親子で言い合うことなど全くなかったのだけれどなぁ〜。不思議だなぁ〜。

久しぶりに散歩に出た。
足腰は 安定していてホッとした。
ひところ ほんとにハラハラしていたのだが…。
いや 今でも 1人歩行はバランスを崩して危ういので腕を組んでいるのだが それでも カックンと膝や腰が抜けるような事はなくなっている。
今日も 途中で 低いベンチに腰掛けたのだが 両手をベンチに付いて自分で腰を上げていた。それだけ 筋力も戻ってきているという事だろう。

母は用心深いので 自分の筋力の状態を測りながらここまできたのだろうと思う。
いつも思うが こちらの誘導もあるけれど 何よりも母自身の気持ちが今に繋がっていると思う。

お散歩していて 人影が全くないのに「あのひと」と言う言葉が幾度か発していた。
「うん そうだね」と頷きながら ようやく 無理しないで母の言葉を受け止められるようになったと思う。

母は 私の間に割り込みそうな人に出会うと機嫌が悪くなった。
凄い形相をしていた。
機嫌が良い訳ではないが 穏やかだったと思う。

雨の降り出しそうな気配となったので そうっと施設を後にした。


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