母のタイムスリップ日記
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| 2007年07月07日(土) |
出来る事をすこしずつ |
昨夜の入浴で母は 珍しく怒った。 夜 遅かったので眠くなっていたのかもしれない。 入浴前シャワーで流している時は 平気だった。 ナイロンたわしで洗い始めた時 ちょっと嫌がる程度。 足に手で触れた時 垢がボロボロでた。 こりゃいかんと洗い場に腰掛けて石鹸を付けて洗い出したら怒り始める。 しかし 1度洗い流して 再度触れてもまた垢が出てくる。
母はお風呂が大好きだった。 身体を良く洗って湯船で洗い終えた腕を擦って「つるつるするよ。ありがとう♪」といつも言っていた。 前の晩は 疲れているだろうと思って 湯船に浸かって身体を洗ったのだった。 その時にも湯船は垢が浮き シャワーでよく流したのだった。
2日続きで入っても まだこうなのかと思ったら 何だか哀しくなってしまった。 それで つるつるするまで洗おうと気負ってしまった。 勿論 怒る度に「ごめんなさい」と謝りながらである。 「何をするのですか」「しないで下さい」から始まり「もう!しなさんな!」「嫌だといったら嫌だ」「あ〜!!するなと言ったらするな!」といった調子である。 謝りながら手を休めないで 洗髪を除いて全て満足行くまで洗った。 当然のことながらかなり立腹した状態での湯上りとなった。 1時間お風呂場で格闘したのだった。 あれだけ嫌がったのだが 洗い終えた時 怒っていながらもさっぱりとしたような表情をしていたのがとても不思議だった。
布団に入って直ぐ寝入ったが30分もしない内に目覚めた。 就寝前に興奮させてしまったからなぁ〜。 でも そのままトイレに誘導して排尿できた。
その後 ぐっすり眠り 夫を送り出す時もちょっと目覚めたが 直ぐに寝入ってしまい夜間のトイレ誘導はゼロ。 勿論 入浴後の水分補給もしてある。
今朝は夫を送り出してから 珍しく2度寝をしてしまって 次に目覚めたのは7時だった。 急いで 食事の支度を済ませて朝食。 今朝は ご飯だったが 箸を持つまで時間がかかった。 介助して食べ始めその後自力で食べ始めた。
食後 包装紙を丸めて貰っていたら「中村屋って 何処だっけ?」と聞いてきた。 中村屋と読んで 何か頭に過った事が有ったのだろう。 昔々の記憶なんだろうと思う。 「新宿中村屋ね」と言ってみたが それ以上は繋がらなかった。
昼食も スムースに食べられた。 少し休んで 今日は洗髪の為に入浴。 嫌がるかなと思ったが 問題なく浴槽に入れた。
ただ洗髪は 嫌がる。 昨日は 強行突破したので 今日は緩やかにタオルで濡らして母の嫌がる事はしないように極力配慮。タオルも大小様々なサイズの物を準備して対応。 お湯を含ませる時は手の平サイズのタオル。 顔を拭くときは お手拭サイズ。 シャンプーを取るときは 浴用タオル。 それらを数枚ずつ準備して手の届く所に置いて備えた。
それでも「ながれるぅ〜」と幾度も訴えていた。 「ながさないよぉ〜」と伝えながら…歌を唄ったりして汗びっしょり。 腕に触れてみたが 垢でざらつく事はなかった。
入浴後 デザートに林檎のコンポートと珈琲。
暫くしてから散歩に出た。 「歩ける?」と聞くと「あるける」と言う返事。 でも前のめりが強かった。 言葉とは裏腹に 疲れた様子だったので程よい所でUターンした。 玄関先で休息してもらい 帰る荷物をまとめて タクシーを使って施設に戻った。
トイレ誘導がうまく行ったのか この3日で使ったオムツは以外に少ない。 おそらく施設の1日半分くらい。 母の動きを良く見ての判断が必要だった。
腹痛も気がかりだった。 通院も視野に入れていたが 何とか落ち着いて着たようだった。
母は 殆どの場合 私と2メートルと離れない所で過ごした。 私の移動の度に 椅子を移動させた。 がそれでも不安そうな表情を見せたので そういう時は30センチと離れない所に立ってもらった。疲れくるのが見え その時はまた 椅子に座ってもらった。
面白いなと思うと同時に驚いた事があった。 頂き物のらっきょうの瓶がテーブルに載せてあった。 時にそれを持って 蓋も開けずにコップに注ごうとしてみたり ちょっと離れた隙には きっちり締めてあるらっきょうの瓶の蓋を開けていたり…。 零れたり食べたりの形跡はなかったのでホッとしたが やはり油断禁物だと感じた。
帰路のタクシーの車内から 俯き加減で切なかった。 母の様子から 何処まで判っているか推し量るしかないのだが…なんとなく察するのだろうなぁ〜。 出来る事をすこしずつ...そうしてやりくりするしかない。
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