母のタイムスリップ日記
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2007年02月24日(土) 唄う ♪


娘の会社の内示があり メンバーが入れ替わりがあったと言う。
娘の移動はない事は 仕事の成り行きから予測できていた。
来年度からは ちょっと若返るらしい。
新しく来る方は 知っている方なので気心も知れて気が楽という事だった。

今日は 朝から夫も娘もそれぞれお出かけ。
洗濯を済ませて母の所に向かった。
昨夜から風が強まっている。
外に出るとコートをすり抜けるような風だ。
今日は お散歩はやめた方が良いと思い 途中お弁当を購入した。
「折紙でも持って 雛人形でも作れば良かったかな」と思った。

施設内は穏やかだった。
みんなに声をかけて最後に母の傍に行く。
母はニコリともしない。横を向いてうなだれている。
1人の世界に入り込み 他の方と交わす声すら全く届いていなかった。
「お腹痛いの?」と聞いても返事もない。
職員が「固いのがあるんですよ」と教えてくださった。
既にマッサージしてくださったようだった。

トイレ誘導。
母は少しニコニコし始める。
「あのねぇ〜 イチ 二 サン!だよ」といきみの号令をかける。
何回か繰り返すと「もう なおったわ」と言い出す。
ついさっきまで 聞いたこともない単語を発していたのになぁ〜。
「へへへ 治ったの?そりゃ良かったわ!」
と言うと 母は あはははと笑い出す。
つられて 私まであはははと笑ってしまった。

姿勢を直して座りなおして 背中を擦る。
それから 肋骨の後ろ側をちょっと押す。スッとガスが抜けた。
それから ちょこっとお腹のマッサージをして 便秘のツボを押した。
再度 息みの号令をかけた。
少しいきんでくれた。

こんなことを繰り返しながら 睨めっこを挟んだ。
母は笑い転げる。
笑う事でお腹に力が入って息みのタイミングを掴んでもらう。
何せ 母自身がいきまない事には排泄は無理。

そうやって タイミングを掴んで無事排泄。かなり固かった。
それでも 昼食前にすっきり出来てよかった。

手洗いを済ませてホールに出ると食事が始まっていた。
「ほほ 食事してる」と言いながらテーブルに付く母。
手持ちの弁当を広げてみんなで食事した。

テーブルには 職員が庭から折って来てくれた梅の花が活けてありほのかな梅の香りが漂っていた。

昼食は半分介助で順調に食べた。

食後 みんなでテーブルを囲んで歌を唄う。
1人が歌い出したので それにつられてみんなで歌う。
今日は 春の歌の唄いたいなぁ〜 探してみようかぁ〜と。
今日もまた 母とダンス。みんなの笑いを誘った。
歩ける方をダンスに誘って 母は休息。
私1人で みんなの周りを踊って回ったり...。
一時間余 みんなは歌いまくった。

春の歌をみんな懸命に考えてくれた。

後半は手遊びも入れた。
それまで にこやかに見ていた母が ようやく 声を出して唄った。
手遊びも出来た。
みると お隣にいる方もそれまでじっと聞いていたのに テーブルの上に置いた手がトントンとリズムを打ち出した。
この方も 言葉が減りつつある方である。
よく見ると声は出さないが 口がかすかに動いていた。

歌を唄うことで言葉もでてくる。

職員の誘導で 入浴が始まった。
その間に 先日失敗したOさんの爪切りをしようと思い立つ。
先にみんなの髪の毛を梳かした。
最後にOさんと思ったら Oさんのスカートの鍵ホック受けの片方の糸が切れてしまっているのが目に留まった。
針を渡してみたが ホールに針を刺すのは難儀そうだったのでこちらが抜い付けて差し上げた。
それから 髪の毛を梳かした。
終わらないうちに「危ないので 切ったほうが 良いんじゃないでしょうか」と爪切りを渡した。
「そうね」と今日はすんなり受け容れて貰えた。
全てご自分で切られた。
でもギザギザしていて危ないので 鑢をかけて差し上げた。
向かい側に座って様子を見ていた方が「ねえさん 鑢私にもかけて欲しい」と言われたので 次はその方に鑢をかけて差し上げた。
2本程 ひっかかる所があるという事でそこを中心にだ。

爪きりが終わった所で 母を居室誘導し ちょこっとデザート。

そうこうしている内に 母に入浴のお誘い。
今日は 職員に託した。
が ふと思い立ち 入浴拒否のOさんに頼みごとをした。
「母の入浴時 お手伝いしてもらえませんか?」と。
勿論 職員には先にお話して了解を頂く。
母の了解まではとらなかったので 母には ごめんなさいである。

あわよくば Oさんの足くらい洗えたらいいかなと思っていた。
Oさんのお風呂場での反応を見ておきたかった。
少し尻込み気味だったが 母の介助を頼むと母の手を引いてくれた。
「ありがとう♪」と伝えるが 用心深く顔をひく引くさせて「私は体調が良くないので...」と言われる。
「いいえ 助けていただいて ありがとうございます」と言うと「いえいえ」と。
Oさん 母の顔色を良く見てお出でだ。
やはり 思いやりが深い方だと感じ入る。

「こういうところを初めて見ました。いいものですね」と言われていた。
母の洗髪が始まるので 拒否を見せて興奮させてはマイナスなので今日はここまでにした。

結局 靴下さえ脱がなかったが 気持ちの昂ぶる事はなく浴室で過ごして貰えた。無理を通す事は 良くないと思うから 少しずつ慣れて頂くしかない。

母が入浴を終えるのを待たずに施設を後にした。



 


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