母のタイムスリップ日記
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昼食が始まっていた。 母はお粥とご飯と半々で先にご飯を食べて お粥だけはすすんで食べようとはしなかった。 途中 自分の為におこわを購入。 それを広げて 入所者や職員にも分けた。 お粥のすすまない母にも 少し分けてみた。 やはり おこわの方に箸が動く。 「ま いいや。後で外出するからお粥おしまい」と片付けた。
食後 トイレ誘導し着替えをして外出。 それまで あまり喋らなかった母が 外に出るとはっきり話し始めた。
横断歩道を渡る時少し急ぎ足になったら「もう少しゆっくり」と言えた。
バスに乗り込む時も 縁石から少し離れて停車したバスのステップに大きく足を出して乗り込んだ。 バスを降りてテクテク。 「こっちじゃない」と言う母に「こっちの方がいいよ」と言うと素直に向きを変えてくれた。 行き先は 美容院。
ちょっと伸びすぎた髪なのでシャンプーカット。 シャンプーを始める時は 頭を起して手こずった。 でも「綺麗になるからね」と声をかけるとじっとし始めた。 美容院の洗髪は 耳や顔にお湯がかからないので嫌がらない。 洗髪が終えて 私と目の合った母が「た・す・け・て」と声を出す。 美容士さんと顔を合わせて笑ってしまった。 別に嫌がっていなかったのに…。 「ありがとうございますだよ」というとぺこりと頭を下げた。 鏡に向かった母はオーナーから カットしてもらう。 ここから 大分落ち着いてきた。 襟足に電動バリカン(小さな物)をあてた時「モニャモニャ」と何か言っていたが 問題はなかったみたい。 綺麗に仕上がったら「綺麗になりました」と頭を下げ「ありがとうございました」と自発的に言えた。 オーナーは「今日は機嫌よいですね」と言う。 でもね さっき「たすけて」って言ったのにぃ〜。
美容院を出て すし屋さんにテクテク。 お目当てのすし屋さんは 臨時休業で 別のすし屋に入る。 「すし食べる?」と聞いた時「少しなら食べたい」と言っていたのだ。 母の為にちょこっと頼む。ついでに茶碗蒸しも頼んだ。 ご機嫌で食べていた。 すし屋さんも気を利かせてくれて「しめさばが好きなんですよ」というと出してくれた。真っ先に食べていた。 どうやら誕生日と思ったらしい。
この所 母は食べるのに用心深い。 ちょっと 残ってる歯が痛いのかもしれない。 それと 気になるのは 首の後ろが痛いと言っていた事。 検査の為に バファリンを止めているので 気がかりである。
朝 相変わらず歯を入れたがらないみたいだ。 入れ歯の調整が必要かもしれない。 歯の痛みは 仕方ないんだなぁ〜 自然に抜けるのを待つばかりなんだもの。治療済みの歯で抜くしかない事は 数年前から判っているんだもの。 よくぞ ここまで持ってくれたと感謝なんだ。
今日 あれっと思う事があった。 認知症でないが麻痺のある人がいる。 この方 結構裏表があって 私達家族や職員には 愛想がいい。 でもひとたび誰も居なくなると言葉の攻撃が始まる。 認知症を馬鹿にするのである。
昼食後 1人の方がフロアをウロウロしていた時 麻痺のある方が握手を求めた。求められた入所者は 険しい顔をして無視した。 そして 私の前を笑顔でウロウロ。 その時 意識しての無視とは感じなかった。 この人に反撃する意思は消えていると感じていた。
が 母との外出から戻った時 今度は 麻痺の在る方が母に握手を求めた。 母も 同じように無視した。 「握手だって」と伝えたのに 聴こえないふりを通していた。 少し前 「握手だって」といった時は 二人とも素直に握手していたのだ。
今日は 二人揃って無視。
もうひとつ気になるのは 〇さんが結構影響を受け始めている様子。 〇さんは これまで 気持ち優しく見守っていてくれた。 が 煽られた形のようだ。 〇さんも 言葉の攻撃を受けていた。 ウロウロしていると「五月蝿い」とか「駄目」とか…。
〇さんは 時折 麻痺のある方をご主人と思う時がある。 麻痺のある方は 女性なのだが…。 どうしてそうなるか 私には理解できないが…。 ちゃんと「うちの人」と言うのだ。 そういった事も影響しているのだろうか?
強い方とタッグを組む事は これまでもあった。 また そういう雰囲気になるんだろうか?
どうすると こういった事がなくなるんだろう? 認知症の人のゴタゴタは家族が思うほど入所者は感じてないと以前 理事が言っていたけれど…。 嫌とか反撃したりができないだけで 態度で目いっぱい抗議していると感じた。
午前中 事業所から電話がきた。 利用者さんの様子を伝えてくれた。 医師から 麻痺が残るかも…と宣告されているという事だった。 がんばって欲しいと思う。
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