母のタイムスリップ日記
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マスクを持って 利用者さん訪問。 「あら どうなさったの?」「風邪をうつしたら申し訳ないので…」 「あら 体調の悪い時に ごめんなさい」「いえいえ こちらの不注意ですから…」
「今日は グラスタイプの香炉灰とブラウスを1枚購入したいのです」 「はい それでは 参りましょう」
玄関を出て 通路の分かれ道でいつものスーパーに行く通路に曲がろうとなさったので「今日は ブラウスを購入でしたね」と言うと…。 「あらら そうだったわ。直ぐに忘れてしまうのね」
今日は 利用者さん 足の浮腫みがかなり強く出ていて 足の運びがイマイチ状態だった。靴を履くのも大変だったので ゆっくりと歩行。 「運動不足かしら?」「どうでしょうかね。あまり動きませんでしたか?」 「そうね 外に出ても直ぐに戻ったわ」
話をそらしたのは 浮腫みが運動不足より 心臓のせいじゃないかなと思われたのだ。しかし この事を真っ直ぐ伝えられなかった。 食べすぎか 水分不足か…。
デイに行けば 血圧測定もするだろうし職員も見ていてくださると思うので特に触れないで置いた。
先にデパートでブラウス選び。 カーディガンの下に白い襟付きのブラウスが希望と言われたので あれこれ探すが 結局 単独で着る七分袖のブラウスを選ばれた。 「今は 丈の短いのが流行っているのですね。気が付かなかったわ」と言われた。ファッションの流れまで 承知しておいでで素晴らしいと思った。 身なりに拘れるという事は 老化防止になるだろう。
その後 仏具売り場に出向いた。 予てから 欲しいといわれていたものを購入できてホッとなさった様子だ。 利用者さん デパートの売り場を把握しきれなくなってきているので こういう買い物には 付き添いは必須。
それから スーパーに向かい 必要な物を購入。 冷蔵庫は 大分空になっていたが「あれもこれも残っている」と言われたので購入を控えたものもある。 ほんとは チェックしてなくなっている事は判っているのだけれど 1人で買い物もできるし 土日にはご家族も見えるので本人の記憶を優先にした。
戻って 野菜を茹でた。 利用者さん 調理する意気込みを感じたので…余分には作らない事にした。
トイレを見たら 修理が済んだようで水漏れはなくなっていた。 気になるリモコンは未だ発見できず。
活動を終えて 眼科に通院した。 診療の結果 「もう大丈夫です」という事でめでたしめでたし。
家に戻って昼食を取り母の所に出向いた。 母は浮かない顔をしていた。そう 腹痛のある顔。 トイレに誘導すると 便が緩いようでパットが汚れていた。 きっと 排便したんだろう。 職員に聞いてみると 午前中出たようだった。 「お腹が痛いの?」「痛いときと痛くない時がある」 「キリキリと刺す痛みではなくて ぐっと押されるようだ」 凄い 今日の母は的確に症状を言えた。
お腹がキューッとなり ゴロゴロしてからガスが抜けると言う状態を繰り返した。トイレで綺麗に流し清潔にしてから新しいパットに替えた。 それでも 未だ お腹は痛そうで気分が晴れていないようだった。
今日は 暑いのでアイスクリームを差し入れた。 おやつにみんなで食べて貰った。 「冷たくて美味しい」と喜んでくれたそうだ。 ちゃんと表現できて良かった。 母は妙な顔をした 冷たいものはお腹に良くないと言いたそうだった。 でも少なめに食べて貰った。
その後居室で暫く母と向き合って過ごす。 言葉が出てこなくて幾度か諦めていた母。 外の景色を眺めていたら 人や車が行き交うので「見てご覧」と私を呼んだ。でも固有名詞が出なくて考え込む。 「あら じどうしゃがくるね」というと「じどうしゃきた」 「ほら バイクも走ってきたよ」 「うん ばいく」 おうむ返しでは有るが ポツリポツリと出てきた。
断続的にお腹が痛むようで「うちに帰りたい」と言う。 「お家って サダさん(祖母)のいる所?」じっと考えてから首を振った。 「〇吉さんがいる所?」これも考えた後首を振った。 「〇〇(私)のいる所?」今度は 考えてから首を動かさない。 「〇〇は わたし」と言うと「エッ? ほんと」と聞き返す。 「そうよ」 少し前までは ふるさとに自分の母や叔父は生きていると言っていた母。 それが どうやら もう居ないと認識出来ているようだ。 こういう回路は 混乱して思い出せなかっただけなのか? 新たにきちんと理解できるようになったのか? 非常に気になるのである。
手を握ってから 肩を叩いたり膝を叩いたりして暫く遊んだ。
夕食の時間が近くなったので ホールに移して 施設を後にした。
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