母のタイムスリップ日記
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いつもより少し早めに家を出た。 今日は リハビリ…。ちょっと作業したい事があったのだ。
施設に着いたら「お家から電話がありました」瞬間「何が起きた!」と驚いた。「今日のリハ お休みだそうです」何事でもない事に胸をなでおろしたけれど…。 一体 どうしたのだろう? 療法士さんが7月で替わるという事は聞いていて 先週のお休みは いろんな準備のためだったけれど…。
気持ちを切り替え 母を早めに外に連れ出す事にした。
でもその前に…。 昨夜 家で金魚を折っていた。金魚のモビールでも作ろうと思ったが バランスを取っている時間がないので それぞれのお部屋のドアに金魚を貼り付けてあげようと思ったのだ。 赤い折紙と青い折紙で作った。 いつも黙って難しいお顔をなさっている方に「どっちの金魚がお好きですか?」と聞いてみた。 それまで無表情なその方が 急に笑顔になって赤い方の金魚を指差した。 その笑顔 ほんとに良い顔でびっくりした。 職員が「○さんは 赤がお好きで トレーナーも赤いの着る時はニコニコなんですよ」と言われた。 「亭主の好きな赤い烏帽子」というのがあったなぁ〜。
そこへ実習生が見えた。 職員が「ほら エプロンの文字読まれていますよ」と言うと実習生は胸をその方のほうに向けられた。 その瞬間 遠慮がちにお胸に手が伸びた。 文字を見ようとしたと思いきや…お胸に触れようとなさった。 でも実習生は気が付かなくて 避ける事もしなかった。 幸い 手を伸ばしても触れそうで触れられない距離だったから良かった。 「あら 奥様から怒られるわよ」と職員がさり気無く言われた。 それでも臆することなくニコニコなさって居られた入所者さんだった。
こういう事は 時折あると思う。職員さんもなかなか大変と思う。
昨日 私が帰った後 母の機嫌が悪くなったと入所者の1人が教えてくれた。 確かに 帰る少し前から母が俯くようになっていて気持ちが上を向くまで暫く帰るのを伸ばしたのだった。 「仕方ないわよ。娘さんが来た日なんだから…」と言われたようだ。 「ん〜 帰る前からそうだったのだけれど…やっぱ 私のせいなのだろうか?」確かに 母も判る時があるから「私のせいじゃない」と言い切れないのだが…。ほんとに 私のせいだろうか?少し気になる。。。
みんなの部屋のドアに金魚を張ってから 家に向かった。
今日の母は 感度が悪い。 言葉もなかなか通じない。 それでも 外に出ると嬉しそうだった。 バスに乗り 途中 お買い物もした。 売り場のものを眺めていた。秋刀魚 鯵…は言えばようやく判るという風だったのに「鰻と筋子」は言わないでも「好き」と言った。 「買おうか?」と聞くと「か・わ・な・い・で・いい」と言った。 更にバスに乗り我が家に着いた。
まっすぐ自分の椅子に向かう。身体はちょっと左に傾斜気味歩きもゆっくりだ。
様子を見ながらお茶を勧めて おかずを順繰りに出した。 母は お茶をおかずにかけてみたり…様々な珍行動をした。 今日が初めてではないので「なに やってんのよん!」と言いながら肩を叩くマネをすると 母はえへへと笑う。 「何を言われているのか 理解で来ていない ただ 私のアクションがおかしいから 笑っているだけなのだ」 さり気無くお茶を湯のみに戻した。 何事もなかったようにおかずを食べ始める。 お汁を温め差し出すとすんなり飲み始めた。更にご飯を上げると「美味しい」と食べ始めた。食事中は 特に変化がなかったけれど 食後のお茶はまたお皿に移していた。。。
歌を唄ったりした後トイレ誘導。 排尿は成功だけれど 排便がない。 でも 何となくはっきりしないのは排便のせいの様な気がしていきむように言ってみたが 通じない。「便は何処にあるの?」と聞いてみても「隣の子供が…」とはぐらかされる。 言葉を変えながら幾度かチャレンジしたけれど 全く変わりなし。 諦めて 浴室に移動。
洗髪も身体を洗うのも特に問題はなかった。 洗髪を嫌がらなくなった。職員が家と同じ方法での洗髪をしてくれるようになったからと思う。 浴槽に浸かっている間も気持ち良さそうに見えた。 「気持ちいいね」と言うと「気持ちよくない」と言いお腹を擦っていた。 やっぱり排便だなぁ〜。
お風呂のなかでも少しお腹をマッサージした。 入浴後 ところてんを出すと美味しそうに一人前をしっかり食べた。 シメシメ 今日が駄目でも近いうちに出るでしょう…。
時折テーブルに突っ伏すので トイレに誘導。 強行作戦に出た。手袋をはめて肛門にオイルを塗った。 瞬間嫌がったけれど 直ぐにやめたので機嫌も直った。 便座に座って直ぐポトンポトンと便が落ちた。適量かな?
いきめば出たのだろうけれど 今日の母はいきむ事をすっかり忘れてしまっているのだ。まるでいきむと悪い事が起きるかのように深く深呼吸してもけしていきまなかった。 パンツを上げたあと「便器を見て あれ 誰の?」と聞くと「私の」と言った。それは判るようであった。
おそらく未だ全部出きって居ないように思うので 施設には長いもを刻んで器に入れて持って行くことにした。
家の中を少し歩き お茶とおやつを摂り 施設に向かった。 帰路の3段続きの長い階段をりるとき 「チャンチャンと降りるんだね」と言った。雨が少し強くなったので注意深く降りた。 相合傘なので大きくともどうしても片側が濡れてしまう。 それでも 車より良いかと思い 頑張った。 疲れた風もなく駅まで休むことなく歩き通した。
バスに乗って 施設へ。 施設でたまたま一緒になった方が母に背中を向けて立った。 その背中に向けて 母は舌こそ出さないが「アッカンべイ」をした。 その方は 何も悪い事はしていない。 やはり 夕方と言う時間は 厄介である。 別れる時間を意識しているのかな?
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