母のタイムスリップ日記
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療法士さんが居室に見えた時「貴方にお客様よ」と母は言った。 「あら ○ちゃんのリハビリの先生でしょうにぃ〜」 「あ そう。。。」
横になってリハを受けている間 眠る事もなく話しに耳を傾けていた。 療法士さんが 明後日 結婚式なので「台風来ないといいですねぇ〜」とかこれから帰省して行く道のりの話等をしていたのだが…。 「聞こえないなぁ〜何話しているのか判らない…」とニコニコしていた。
リハが済んで家に向かった。 今日の母は食欲旺盛。ポトフにじゃが芋が1個半 豚ヒレが2切れ 玉葱半分 人参 セロリ…。ご飯もしっかり食べた。小魚もトマトも。 食事が済んで枝豆。パパイヤ半分。 パパイヤを食べている時「これ 何か判る?」と聞くと「判らない」とニコニコ。「何だかわかんないけれど 食べているんだ」とまたニコニコ。 「林檎とどっちがいいかしら?」「そりゃ 林檎」 こんな調子だった。
食後 暫くして入浴。 身体を洗い始めると「私がやるより早くて…有難う」と言う。 こりゃ 失敗だね。自分で洗って貰って足りない所を洗ってあげれば良かったんだなぁ〜。ついつい手出ししてしまう。 体が冷えない内に洗ってしまわないと「アツイ」と騒がれるので 面倒を避けてしまうのである。
洗髪して頭を乾かして…水分を補給して。 施設に向かった。今日は歩きである。 農家の市に寄ってみた。 偶然介護仲間と行き会った。 「あら お母様?」と聞かれて「そう母です」というと…。 「大きな子供です」と母がおまけの言葉を付け足した。 介護仲間が「私たちも後追うんですよ。順繰りだから…」と言うと母はまたニコニコしていた。 誠にタイミングのいい会話なのである。 何処まで判っていっているかな。おそらく瞬間わかるのだろうなぁ〜。
実は歩いている途中で柿がたわわになっていた。「柿ね」と言うと「はぁ たちね」と言う。いくら言っても思い込んでしまったので「たち」 「かきくけこのかき」と言っても「たちつてとのたち」と。。。 そのうち「もう 判った」と言われてしまった。 幾度も繰り返されると耳が遠いと思われるのが嫌なようで「ちゃんと聞こえているよ」と言われてしまったのだった。
施設の前に着いた時「ここは何処でしょう?」と聞くと。 言葉を捜しているようで「四角い部屋が沢山有るところ」と言った。 やはり 判っている。 「先生は優しい」と言ったので「○ちゃん 大好きって?」と聞くと…。 「そこまで 優しくはないよ」と。。。
母の記憶はこんな風。。。 ぼんやりとしながらもきちんと把握している。
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