母のタイムスリップ日記
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2004年08月10日(火) 88って覚えていてね


 母は居室で寝転ぼうとしていた。
「眠いのか?」「調子が悪いのか?」と想像した。

職員が「お腹に湿疹が出ていています。薬塗布とリハパン大き目のものに替えてます」と伝えてくださった。
湿疹は 少し前からあった。先週の前半くらいに お腹が痛いというので膏薬を買って貼った。それが元となって 少しずつ湿疹が広がってきていた。
一昨日 ピークでかゆみ止めの売薬を買い求めて お腹に塗ってあげたのだった。そこを職員に伝えていなかった。私のミスだ。

母を外に連れ出した。
今日は 家に連れて行こうと予定していた。
「何か食べたいものは?」と聞くと「お腹はまだいいよ」と言う。
食べたくないんだなと察して デパートを歩き回った。
洋服売り場をチラチラ見て 母も興味が出て「これいいねぇ〜」等といっていたが長続きはしなかった。再度何が食べたいと聞いたら「おいしい物」と言ったので お店に入った。
でも 言葉ほどお腹が空いてないようで…。ご飯を少し残した。
しかし 今日はご飯の量が多かった。
一緒に食べて 私ももう入らない…というほどだったから。
そこから 家に戻った。
外食せずに 時間をずらして家で食べて貰えばよかったのだなぁ〜。
つい 母の観察が疎かになっていたなぁ〜。

今朝5時おきで夫を送り 家事を済ませてから 人と会って小難しい話を2時間ほどして…プレッシャーを感じていたので つい手抜きをしたくなっていたのだった。

何処となく 調子が悪そうな母。
「お腹が痛い」と言ったり「痛くない」と言ったり。
「足が痛い」と言ったり「痛くない」と言ったり。
でも間違いなくお腹は便秘気味。。。それもまだ出口までも来ていないのだ。摘便しようにも出来ない。
足の痛みもかなり痛いようで いつもと違って膝の後ろだ。
座ったら立ち上がれないほどだった。
かなりの力を貸したら「ごめんね」と母は言う。
こんな時別に謝らないでいいのに…と思うけれど。。。

座っているより腰掛けた方が良さそうなので 椅子に移動。
だんだん足の痛みは解消された。
入浴させたかったけれど…排便を促している時間が長くなってしまった。
今日は息む事すら「だるい」と言って出来なかった。
話も半分も伝わっていない。
決定的な病ではないけれど じわじわと苦しいと言うのが伝わってくるけれど 対処の方法が見つからない。
仕方ないので気分を変えようと歩いて駅に向かった。

歩きながら「○○ちゃん 何歳?」と聞いてみた。
暫く考えていた。私が「88よ」と言うと「80なんてなってないよ」
「ん〜でもね。大正5年生まれは みんな88よ。今年は役所でもお祝い金をくれるんだって」と言うとニコニコして「ほ〜っ」と言う。
「すごいね。88歳でピンシャン歩ける人っている?」と聞くと「あまり居ないねえ」と言う。
「やっぱり○○ちゃんはすごい。私にも出来るかな?」と聞いて見たが反応なし。ちょっと寂しいので「あのね。私が88までちゃんと歩けるように頑張れって応援してね」と頼むと「いいよぉ〜」と返事してくれた。

おそらくこの話が母の頭にこびりついたのだろう。
施設に戻ってから「88って覚えていてね」と言った。
母の記憶に私との細かい話は残ってないだろう。でも「88」というキーワードは残ったようである。母の手首に「○○ 88さい」と書いてあげた。
母は「有難う」と言っていたけれど…。

夕食の支度する音が聞こえたら「お腹空いてないから。。。て先生に言ってね」と言った。
これは 入所以来 初めて聞く言葉である。
「判った伝える」と言うと目を潤ませて「有難う」と言った。
普段の不自由さを垣間見たような…そんな気がした。


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