母のタイムスリップ日記
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「朝の海が見たい」と海の日にちなんだかのように言った娘は 昨晩友人と海辺へドライブ。 「海を見たら 混雑しないうちに直ぐ帰る」と言っていた。 早朝 電話のベルが鳴った。 …もう戻るんだなぁ〜…とうつらうつらと受話器をとると「事故でさぁ〜」と娘の声にぎょっとした。 怪我したのか…させたのか…とクルクル思い巡らす。 「オレオレ詐欺か」とも 思ったけれど間違いなく娘の声だ。
信号停止で止まった所に ナナハンが追突してきたと言う。 加害者にならなかった事にほっとした。 幸い ナナハンのライダーも救急車で搬送されたものの 怪我は軽かったようである。勿論 娘の友人も娘も傷ひとつ無い。
けれど 警察の人と救急隊の人の対応にかなり頭にきた様子だった。
幸い ライダーもいい人で「海をみていて追突しました。ごめんなさい」と言い 信号待ちしていた人6名が「あんたは 100パーセント悪くない。止まっていた所に突っ込んだんだ。何かあったら 何時でも証言してやる」と電話番号をメモして下さったそうだ。 そして 警察が来るまで 後方に立って 交通整理までしてくれバイクも横に移動させてくれたらしい。
こんな いい人達だったのに… 警察の人が2台のパトカーでやってきて「これくらいの事で呼ぶなよ」てな感じ。「あんたの車より 高いバイクだぜ」とか。 免許証を提示すると「何歳?」「で 仕事は?」とヤンキー相手に聞いてきたという。 「会社員です」というと「何処にあんの?」「○○です」と言うと「なんて会社?」と言う調子で…会社名を言ったら 手のひらを返すように言葉や態度が変わったと言うのだった。
救急車の隊員も「ほんとに停止してたのぉ〜」友人がライダーの人に「何処を打ちましたか?痛いところは何処ですか?」「道路の端に移動して静かに座っていてください」と声をかけてると「何してしてる訳?なんも判らないくせに…」と言われたそうである。 友人は 外科の看護士さんである。 「看護士です」というと態度が変わったそうである。
確かに 娘も友人も限りなく金髪に近い茶髪であり 車もヤンキーぽく見えるかも知れない。二人ともヤンキーになった事もないし…あこがれていた事も無い。言葉使いだって おかしな言葉を使う事はまず無い。 娘は 勤め先(学生バイト時代も含んで)若いのに 言葉遣いが ちゃんとしていると言う定評があるのだ。
警察も救急隊の人も見た目で 想像力を高めたのだろう。
いや、娘に対して失礼と言うのではないのだけれど。 たとえヤンキーであっても 事故を起こしたのでなければあくまで被害者であって…差別してはいけないだろうに…とプンプンなのだった。
おまけに 事故証明くださいと言ったにも関らず「ライダーの電話番号と住所のメモを渡しから…」と何もくれなかったらしいのだ。
何回かの娘の電話を受けて…「さ そろそろ 母の所に行こう」と支度を始めたらまた電話だった。 夫の兄からだった。 「今 インター降りる所…ちょっと寄らせて貰うね」 「ひぇ〜。誰もいなくなる前でよかったぁ〜」 と言う訳で「娘と夫に電話」 「直ぐ帰るから…待ってもらっていてね」とそれぞれ言う。 程なくして 兄夫婦が到着。 先日「焼き増ししてあげる」といった兄の写した写真をフレームに入れて持ってきてくれたのだった。他にも掘り立てのじゃが芋 トマト 桃等も。
夫も娘も戻って みんなで割烹でお食事をした。
我が家の畑にも行って「空芯菜」を掘り起こした。 畑に植えれば まだ充分 育つし…。 夏の野菜としては 筋張らず重宝するものなので…。
こんな調子で 母の所には行かなかった。 いつもなら 良心が咎めてしまうのだけれど…。
母は 元気な頃から 嫁いだ先の用事は優先しなさいと言っていた。 父の事で困っていても「向こうの用で…」と言うと「そちらが優先」といってくれたので…。 だから 今日 行けなくとも ちゃんと納得して貰えるだろう事は想像がついたからである。 いや、今の母が納得するかは 別としてだけれど…。
朝から 思いもかけないことが続いた一日だった。 兄たちとも事故の話では 警察や救急隊、保険屋さんの対応などで 喧々囂々の話題となった。
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