母のタイムスリップ日記
DiaryINDEX|past|will
母は、入浴中だった。 家に連れて帰って入浴は 走るようにしないと無理な時間帯だったので正直助かった。 母の入浴介助していた職員が、入所者さんの呼び出しで母の所を離れた。 「おかちゃん」と言う声が聞こえてきたので行ってみると「暑くなったから出る」と言うのだった。母の好きな温い湯加減だったので ちょっと、喉を鳴らして貰った。一曲済めばOK。 職員には「入浴介助引継ぎます」と伝えた。
最近の母は、浴槽の中がすべると言う訴えをする。浴槽の中にマットを敷くようにしたほうが良いのかな? 風呂から上がるとおやつだった。 母は、お茶をひっくり返してしまった。向かい側に座る人が未だ席についてなかったので迷惑をかけずに済んだ。
零したところを職員が拭いてくださったけれど、母の湯飲みにお茶を継ぎ足してはくれなかった。 入浴時に母の足を見たら、久々に浮腫みが強く出ていたのでもう少し水分を摂取させたかった。湯飲みを持つと「欲しかったの」と母は、言った。 自分の思いを直ぐに言葉にして言えなくなっている母なのである。
お茶を入れて貰って飲み干してから散歩に出る事にした。 もう少し水分を摂らせたかったのと歩行リハをさせたかった。 職員さんから午前中散歩に出たと事は 聞いていたけれど…。
歩き出すと「おいしい物食べたいなぁ」と母は言った。 「何を食べたいの?」と聞くと暫く考えて「バナナ。あまーくなったバナナ」と言った。 最近の母にしては珍しく「固有名詞」を使って言えた。 いつもなら「おいしい物なら何でもいいよぉ〜」とふぉわんとした表現しか出来ないのである。
でも、バナナは施設でも出る時があるのでもって来てない。 仕方ないのでファミレスに入った。
お茶を飲みおやつを摂った。満足そうな顔の母をみてほっとした。
夕食の時間も近くなるので 更に歩いた。 いつもは、平らな所を歩いているのだが、今日は公園のお山に登ってもらった。小さいけれど少し急傾斜の山。それも、ひとりで。 登り始めて間もなく、アクシデント発生。 左足が上がりにくくなっていたのだがだんだんひざも曲がってきて…。 姿勢を立て直そうとした途端 バランスが取れなくなったようで体全体が左に傾き体が山の下の方を向き始めて、直ぐにも転げ落ちそうな状態となった。 慌てて走りより支えて 「おっととと」と声をかけると「おっとっとっと」と母は、苦笑い。事なきを得てホッとした。 疲れていたのだろう。無理は禁物だなぁ〜。
施設に戻ってトイレに入ると「もう帰るの?」と聞いてきた。 キャッ。判っているみたいだ。 ちょっと、気を反らして貰うために編み物を勧めた。 目を作り2つだけ長編みをして母に渡すと 母はじっと見た後頷いて続きを編み始めた。離れるチャンスを掴んだのだので職員に挨拶をして施設を後にした。
|