刑法奇行
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2002年03月12日(火) ガラポン

桐蔭横浜大の河合幹雄さん(隼雄さんの息子さん)から、ガラポン(ガチャポンではない)の『司法が活躍する民主主義』という訳書が送られてきた。貴重な書である。立法は正義であるという第一の道から、行政主体の第二の道を経て、司法主体の第三の道をガラポンは探る。司法の重要な役割を認識させる。
確かにその通りである。問題は、この司法に市民性を付与する方法と限界である。巻末に、著名事件を訳者が紹介してあり、配慮が行き届いている。
彼はユニークな学者であり、発想も面白い。目から鱗が落ちる発想をする一人だ。こういう人はなかなかいない。こういう発想をする人をまわりが潰してしまう危険性もあることに気をつけなければ・・・。

もう一冊、『レヴィジオン刑法2』もいただいた。今回は、鼎談形式になった。中山、浅田、松宮と3世代が一緒に議論できるフォーラムがあること自体素晴らしい。ざっと読んだが、いくつか面白い提言もある。
しかし、ドイツでこういう類の書がないのは何故か。ロクシン、ヤコブス、フリッシュの鼎談とか。もっとも、数多くのシンポジウムがあり、そこでの議論が一書になることは多い。しかし、それぞれ言いっぱなしの感がある。ある会議で、テュービンゲンのケルナー教授が、私に、ドイツの刑法学者はDiskussionをせず、Redeをしているだけだと言っていた。コミュニケーション時代にこれでは困ったものである。こまった、こまった、こまどり姉妹か。

まあ、この随筆も一方的で、コミュニケーション性がない。しかし、やめろといわれても(ヒデキ!)、どうにもとまらない(リンダ!)というわけである。
ところで、最後通牒を出した佐々木喜寿に反応がほとんどないのはどういうわけであろうか。

ジャーニー to みんな生きてますかー?


norio

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