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2005年06月13日(月) 『キス』 詩 

あなたに鼻をつままれてキスをされた
長いキス

長い

あなたは私の目を見ていたから
私も目を閉じなかった
あなたは息を止めているようだった

息ができなくて
苦しくなってきたから
私はくちびるを離した

そうしたら
あなたは少しつまらなそうな顔をした
さみしそうな 顔

ギリギリまで
いきたかったんだ と
あなたは言った

さみしそうな 声 で


あなたはすこし
さみしがりや なんだと
おもう

さみしがりや なんだ


だから今度はお互いに
お互いの鼻を
親指と人差し指でつまんで
キスをした

やさしすぎるキスは
悲しくて
私は泣いてしまう

そう知っているあなたは
やさしさをすこし抑えてくれる

今度はあなた 目をつぶったから
私もゆっくりと目を閉じた

ゆっくり ゆっくり

わたしにはどこだかわからない けれど
あなたがそこに行きたいというのなら
私は

それが私でもいいのなら
私は ギリギリまで いきたい

あなたとそこに

私にいけるギリギリまで

あなたと いきたい

いっしょに

いっしょに



・・・


私はあなたが相手は誰でもいいと思っていることを
知っているよ

私である 必要なんて

ないって

知っているよ


あなたは狂っているんだよ たぶん

あなたは狂っているんだよ 




愛しているよ さみしがりやさん

たぶん

愛しているよ


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ぺんぎん