硝子の破片(かけら) |
あの頃 私は世間知らずで
粉々に散ってしまった 硝子の破片さえ
元に戻せると信じてた
指先を朱く染めながら
飛び散った破片を拾ってた
眠ることも忘れて拾っていたよ
あれから私は 大人になって
砕けてしまった硝子の破片が
二度と元には戻らないこと
わかるぐらいに賢くなったわ
だけど
今でも時々思い出す
飛び散った硝子のカケラ
床に広がる真紅の花片
飛び散った硝子のカケラ
割れてしまった氷の鏡
飛び散った硝子のカケラ
蜃気楼のように揺れている
あれは、現実?それとも夢?
二人の影が重なって
あなたがゆっくり崩れ落ちる
掌の中の赤い薔薇
壊れて砕け散ったのは
あなた?それとも私?
鏡はたぶん最初から
ここには なかったのでしょう
二人の部屋に飾る前に
私が割ってしまったから
私を映し出す鏡
砕け散った硝子の破片

by sakura
サスペンスタッチで書いてみたつもりなんだけど・・・ 暑い夏の夜、少しだけ涼しさを感じて頂けましたか?
2003年08月07日(木) |
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