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2013年01月11日(金) ■ |
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こくりこ節 |
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まどのさんさもででれこでん
テレビで「コクリコ坂から」を見た。 原作って「なかよし」に載ってた少女まんがじゃなかったっけ。 そんなことから高橋千鶴さんの漫画のひとつ、「さくらんぼデュエット」のことを思い出してた。 脇役の音痴美少女がハイドロカルチャー趣味だったりした。 絵はコクリコの頃よりずっと可愛いし、 今思い出すと、かなり萌えるキャラ設定&造形ではなかっただろうか。 ヒーロー役の男子は華奢な美形で長髪三つ編みで、ツンデレ王子である。 機会があったら見て萌えていただきたい。 30年前なのに、ぜんぜん古くないから。
それはそうとコクリコ坂。 ふんわりとそこそこ美味しくいただけましたって感じですかね。 1960年代の高度経済成長期の日本の風景と、 カルチェラタンに象徴される学生自治の熱気。 アニメ版三丁目の夕日かな。 「懐かしい」を武器にしちゃいけないけど、 まあ我々にとって、ファンタジーとして魅力があればいいんですよね。
一方、人間ドラマは。 本来悪くなかった…のかもしれない…けどさ。 海が、禁断の恋心を抱え、お母さんに抱きついて泣くシーンも グッと来たし。 それまで気丈に家事をこなし、性格上他人に頼れず、 抑えてた気持ちが一気に噴出す、直前までのタメも良かった。
だけど、魅力がいまひとつ・・・・・・ それはやっぱり、素人声優の演技力のなさが 原因だと思う。主人公ふたりは、大失敗だと思う。 特に主人公。暗くて陰気で怖いだけに聞こえてしまう。 キャラクターの絵を見れば、控えめな中にも凛とした輝きや 打って響く緊張感、躍動感のある女の子を描きたかったのは明らかだ。 (まあ、いつも似たようなヒロインだという批判もあるだろうが) そんなジブリヒロインの透明感を、素人棒読みが台無しにしている。 せっかくの、下宿のやりとりも、カルチェラタンの盛り上がりも メガネと3人の微妙でくすぐったいはずの△も、声が芝居をしてくれれば とても鮮やかな印象になったと思うのにな。
それに、この作中の時代は「ガリ切って」などと台詞が飛び出す、 若者にとっては未知のファンタジー異世界なのだ。 多少の説明不足はいいが、それを補う台詞はせめて 発音を明瞭にして欲しい。でないと訳がわからなくなってしまう。
歌もよくない。「白い花の咲く頃」が、あの歌い方はないだろう。 「耳をすませば」のように、歌手でない人がまっすぐに歌っている声、 というのを要求しなければダメじゃないか。 果たして、きちんとリテイクを繰り返し、納得できる芝居を させているのだろうかと、神経を疑う。
手蔦葵プッシュも、正直うるさい。趣味の問題かもしれないが 歌じゃなくて、BGMでもいいじゃないか。 ここぞ、というタイミングで使うならいいのに。歌う人もかわいそうだな。
いっそ、他の声優さんに全部ふきかえてもらったら 私の脳内評価は20%以上アップするかも。 そうなってからでないと、「ここに惹かれた」って判断するのが難しい。
数年の差はあれ、同じ60年代を描いたアニメとして比べれば 「坂道のアポロン」のほうが、はるかに面白かった。
おまけでアニメつながりで。 1月期新番組「閃乱カグラ」ですが、 予告を見て刷り込まれたせいか、 ふつうに「爆乳カグラ」って思い込んでました。
ほら、「乱」と「乳」ってシルエット似てるやん。
個人的に印象にのこったのは 美少女が髪をかき上げ、太巻き寿司にかぶりつく仕草を ピンクにいやらしーくあざとく演出して見せた。
そして、初老のダンディーな先生が 太巻きにかぶりつく時も、同じく横の髪をかきあげて ピンクにいやらしーくあざとく演出して見せた。
無駄(かもしれない)フェロモンの使い道に乾杯を。 先生がんばってー。
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