ビデオ屋 |
行きつけのレンタルビデオ屋にビデオを借りに行った。
こういうことを言うと、結構恥ずかしいのだけれども、 僕もやっぱり年頃の青年。女体などには非常に興味がある。 ぶっちゃけ、洋画とか邦画コーナーに目もくれず エロビデオコーナーに一直線だった。
エロビデオコーナーに入ると、先客がいた。 僕よりも何歳も年上のオジサン。 普通に高校生ぐらいの息子がいてもおかしくないようなオジサンが、真剣にエロビデオを選んでいた。
なぜか、手にはメモ用紙。 しわくちゃのメモ用紙片手に、 それを見ながら必死でエロビデオを探すオジサン。
どうやら、メモに書いてあるビデオを必死で探しているようだ。
一体どうして、メモに書いてまでエロビデオを探すのか。 パッケージを見て、自分好みの作品とか借りればいいのに。 すごく謎だった。普通では考えられないこと。
もしかしたら、オジサンの高校生の息子が、 登校拒否で引きこもり、家庭内暴力とかバリバリかもしれない。
「クソ親父、エロビデオ借りてこいや!」
とバット片手に暴れる息子。妻は台所で震えながら泣いている 弱弱しい親父は、息子に渡されたメモを片手に必死でビデオを借りるしかなかった。オジサン、人の良さそうな顔してるものなあ。
などと妄想してしまい、少し切ない気分に。
そういえば、僕が高校生の頃だったか、病気で寝込んでいて 母親に「週刊ジャンプと何でもいいから雑誌を買ってきて」と頼んだことがあった。
で、母親は何をトチ狂ったか知らないけど、月刊ジャンプと山ほどのエロ本を買ってきた。 母親がエロ本を買ってきたという事実に、思春期の僕は無性に恥ずかしい気分にさせられた。
メモ用紙片手にエロビデオを選ぶオジサンを見て、そんな切ない思い出が蘇った。
オジサン、メモのとおりに借りるのはいいんだけど、新作と旧作が混じってるよ。混じって借りると返却日が違うから二回返しにこなきゃいけないよ。
助言してあげたかったのだが、シャイな僕にはできなかった
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2002年11月27日(水)
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