目次|過去|未来
遅刻しました。 最悪です。12時インなのに寝坊ってどうですか。呆れて物も言えません。 いえ本当に言葉を失ったのは店長・社員でしょう。 だって昨日は疲れてたんだもん… 日記も書けずにバタンとベッドに倒れてそのまま泥のように眠ってたんだもん… だいたい何で私みたいなクローズ(閉店作業)クルーが12時インなんだよ。最近めちゃくちゃなんだよ。
なんてウダウダ言っても悪いのは私。遅刻は最悪です。 結局12時にマックから電話がかかって来て起こしてもらったのですが、大急ぎで走っても着いたのは13時でした。 しかもピーク真っ只中。 うちの店は田舎のドライブスルーすら無い小さなマック。 ところが私が到着した時は人が店の外までズラリと並んでそりゃあもうド修羅場でした。 ちなみにこの時、ハーフ4万7千円。そんなバカな。
ハーフというのは30分間の売り上げのことで、私の入る時間は1万行くか行かないか程度。それの5倍ってあんた… 当然1人足りないのはかなりの痛手で、しかもカウンターはトレーニーとCクルーしかいなかったのです。 もし私がいたら5、6万取れてたかもしれません。 みんな、きつい思いさせてごめんね…売り上げに貢献できなくてごめんね…今度何かおごりたいよ。 気持ちだけでも受け取っておくれ。
私が1時間遅れで入ったあともピークは続き、結局16時まで続いたのでした。 みんなマックなんか来ないでミスド行けよ〜と泣きたくなるくらい、お客さんは途切れなかったのでした。 いや良いことなんだけれど。
ピーク中は当然テンパってるわけで、何が何やらわかりません。あまり頭で考えてないです。 だから入れ忘れなんかもよくあります。 やらかしました。 未遂だったんですけどね。ハッピーセットお持ち帰りのお客さんだったのですが、「ありがとうございましたー!」と見送ったあと、カウンターの上にポツンとくまのプーさんが。 「あ゙あ゙あ゙あ゙しまったァァァーーー!!!」と叫ぶが早いか、 私はくまのプーさんを握り締めて店の外へ飛び出しました。 その瞬間、チャリに轢かれました。 チャリのお兄さんはかなり慌てて「大丈夫ですか!?ケガはないですか!?」とか聞いてくれたのですが、 私はお客さんを追いかけるのに必死で「オッケーです!」と一言叫んで走り去りました。 チャリのお兄さん、良い人そうだったのに(声しか聞いてないけど)ごめんなさい。 大雨の中、何とかお客さんに追いついてプーさんを押し付けるように渡し、謝り倒してまた走って店の中へ。 …そう、ピークはまだ続いているのです。
その後も必死でお客さんをかっ捌き、ポテトを揚げ、時には氷を撒き散らしながら何とかピークを脱出しました。 完全にお客さんが引いた頃には私達はボロボロでした。 ただでさえ私は寝起きだったので髪はボサボサ、目はクマだらけでどうしようもない姿でした。 「ふぅー、やっと資材補充ができるね華さん…」 同じく髪を振り乱したクルーが私にそう話し掛けたとき、階段をバタバタを慌しく駆け下りてくる音が聞こえました。 …嫌な予感。
「スイマセンッッ、ジュースこぼしちゃったんですけど!」
本当に気が遠くなりました。 とりあえず新しいドリンクをお渡しして、他の空いてる席に移動してもらって、 (と言っても店内は満席だったので別の長居しているお客さんを帰らせなければならなかった)それから片付けです。 やっとピークが終わったと思ったらコレかよ。 モップを持ってうな垂れる私の背中に躊躇いがちなクルーの声。
「華さん…」 「何も言うな」 「炭酸は拭き残すとベタつくのでお気をつけて…」 「ああ。では行ってくる。下は任せたぞ。」
この時、私が涙を噛みしめていたことに彼女は気付いていたのだろうか。 モップを持って階段を駆け上って行くとき、彼女の声が聞こえた気がした。
とか何だか小説調になってしまいましたが、多分あまりの忙しさにどこかおかしくなってしまったんじゃないかと。 とにかくインしてから休憩までの4時間、私はひたすら走っていたように思います。本当にツラかった。 しかも21時アップだった私は店長の「ゴメン、華!今日クローズ入ってくれ!」の一言で更に伸びるハメに。 遅刻した罰でしょうか。 明日が休みで良かった。今日はゆっくり休ませていただきます。
目次|過去|未来
|