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■ 八幡大神社例大祭
曜日に関わりなく、ここの集落では毎年5月19,20と年に一度のお祭りをおこなう。
まず神事として獅子が奉納され、奴道中(やっこどうちゅう。江戸時代の参勤交代で、行列が宿場に入る際の露払い役)が披露され、最後に拝殿から神輿が降ろされてムラじゅうをめぐりはじめる。
サラリーマンは別として、集落の人たちはまず例外なくこの2日間仕事を休んで、盛大にお祝いする。「奉寄進」の幟がたなびき、なんだか懐かしいような、ちょっと21世紀とは信じられないような不思議な空気が集落じゅうにただよっている。
まず、早朝5時半。 お迎えの車に乗り込んで、海岸へ。男どもがおもむろに服を脱ぎ捨て、まだ冷たい5月の海に飛び込む。「行」、祭りの前のお清め。 「お前はまだ上がられんよ」 「もっと海が濁るぐらい清めんか、日ごろ悪いことばぁーしよるくせに」 なんて言いながら。
集会場(兼・獅子保存会本部)にまわり、前日準備しておいたいろんな道具を積み込んだり、奴の半纏を着付けしたり、子役の化粧を整えたり。
そして八幡さんの表参道まえにある供応役の家でお神酒を頂いたら、大舞台のはじまりはじまり。 参道には露店もけっこう出て、朝早いのに参拝客も集まり始めている。
お祭りは午前9時半から。 神輿を送り出す(「宮出し」)までの進行は、
・神事芸(「うえ」=神社拝殿前) 「奴」:奴道中の宮回り 「参り」:にぎやかに獅子を振って始まりを告げる 「ダイバ」:天狗の面をつけた男が笹の束や扇子、刀などを使って舞う、悪魔祓いの儀式
・場使い(「いしだん」=鳥居から拝殿までの間の石段85段を下りながら) 「三継ぎ」:最上段で、大人の上に大人、その上に子役が乗る立ち芸 「奴」の中学生が下りていったら、 「二継ぎ」:大人が子役を肩に乗せる立ち芸 そのあとを「獅子」が舞いながら下りていく。 そして、「神輿」がいよいよ下りていく。
・馬場(「した」=石段の下、国道に面した入り口) 「神輿」を集落へ送り出したら、 「キツネ」:獅子が少し休むための余興 「三継ぎ」「二継ぎ」 「三番叟」:サンバソウ。大きく振る獅子と、その後ろでいろんな芸をする子役 「おさめ」:芸の締めとして振る獅子
とまあ、怒涛のような芸を昼ぐらいまでにこなすわけです。
で。 何がひどいって、「いしだん」で振った獅子! 立ち芸の役者や奴道中に人数を取られて、ほとんど3人ずつのローテーションで振ること数十分、しかも85段を下りながらです。 下に着くころには、まじで腕が上がらんかった。。
そんな状態なのに、すかさず「このあとすぐキツネね」の声。 どうにでもなれやと思いました。。 でも1ヶ月近くの練習も、ほとんどキツネが課題だったので、気合で。 結果、余興らしく笑いも取れたし、お客さんからもほめてもらったりしたのでまあよかったです。
そしたら神社での祭りは終わりで、今度は神輿かついでえっさっさ。 集落の世話人(「部落総代」)の家や1年以内に新築した家などを巡り、がんがん祝いをつけていく。 各家からは料理や酒が振舞われて、とにかく飲まなきゃ失礼なのと、家の人が飲め飲めとすごいプレッシャーをかけてくるので、昼間からふらふらになりながら祭りを満喫。
昼すぎから雨は本降りになり、雨具をつけてはいるが白装束(上は浴衣に「獅子保存会」のえりをつけたもの、下はジャージ。背中に「ヤイトのテン」という、背番号にあたるものをつける)はびしょぬれ。 結局、少しずつ脱落者をだしながら(笑)、最後の一軒をまわって神社に神輿を返したのは夜中の1時過ぎでした。
もうねえ。 ふらふらです。
ちなみに……今も2日目の祭り最中。俺は……すさまじい二日酔いのため出遅れて、落ち着くまで日記書いたりしてます。今から気合入れて行ってきます。
2004年05月19日(水)
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