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■ ねこを拾う
おとといの夕方、子猫を2匹拾ってきた。 園地Mの小屋に猫の親子が居ついていて、そのままでは荒らしてしまうので「どっかへやっといてくれ」というおっさんの指令を受け、細まゆ君とトックンが二人で捕獲したやつである。
トックンはおっさんの弟で、とても純真な心を持った人なんだけれど、ときどき純真すぎて、びっくりすることがある。 その日の昼間も、はるみの木にヒヨドリが巣をかけているのを発見したらしいんだが、豪快にぶっ壊して卵も投げ捨ててしまったようなのだ。
「鳥の巣をね、壊したんよ。ほっといたら要らんことばぁーして、かなわんけんね」
得意げに教えてくれるので、こっちのほうが困ってしまう。なるべく次からは殺生をしないよう、やわらかく言い含めておいたんだが。
親猫はエサをとりに行ったのか見当たらないので、2匹の子猫だけとりあえず捕まえててきとうな袋に入れ、園地を離れた。
「どっかへやっといてくれ」という指令は、トックンの頭の中であらぬ変換がされたらしい。 トックンは、帰る途中の園地Oにある井戸を見つけると、いきなりポイっと「猫いり袋」を投げ込んでしまった。 「猫はほっといたらすぐ増えるけんね。おおごとよ」 トックンは邪魔な枯れ枝を切るのと同じような調子で、こともなげである。
子猫は弱弱しくみゃーみゃーと声を上げ、どうせ親なしじゃ「どっかへ」放したとしても生きられないと分かっていた俺も、けっきょく見ていられなくなって、細まゆ君と一緒に袋を引き上げ、家まで持って帰ってきてしまった。
おじいさんが趣味でたくさん飼っている柴犬用の粉ミルクをこっそり拝借して人肌ぐらいのお湯でといて与えてみた。 濡れてしまったので、布で拭いて風の当たらないところには入れてやったのだが、やっぱり飼うのはダメ!って言われた(自分とこじゃでぶ猫飼ってるくせにー)ので、実は残り少ない命なのかもしれない。
どうせ飼いきれなくなるなら、拾わなきゃいいんだけどね。 ええそうですよ。俺は偽善者ですともさ。 段ボール箱を上げ底にして、ぼろ布を敷いてやりながら、しみじみ。
そして3日目を迎え、俺の心配をよそに今も階段の下駄箱でみゃーみゃーとわめいている。 むちゃくちゃ元気そうでなにより……ですね……。
(写真は今朝の様子。俺アイフルのおっちゃん状態ですわ)
2004年05月17日(月)
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