ジョージ北峰の日記
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2010年03月15日(月) オーロラの伝説ー人類滅亡のレクイエム

あまりの揺れの大きさに私は一瞬失神しそうになったほどでした。
 「どうする!」と、ベンのほうに振り向きますが、彼は攻撃の指示を出しません。
 怒りに猛ったイカはエイの翼に食いついている。イカの力が加わるたびにエイ戦闘機は木の葉のように翻弄され内部は地震のように激しく揺れる。 
「エイの翼がイカに食いちぎられないか?」、私は“死ぬこと”さえ意識したのでした。
「外に出て戦うべきではないか!」と進言しますと、ベンは「落ち着いて!この戦いはこちらの勝利だ」と断言しました。私にはベンの自信の根拠が分かりませんでした。しかしベンは「大丈夫!」と言い切ったのです。


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一時は「もうだめか!」と思うほど私達の機は揺れましたが、ベンも戦士達も不思議なほど冷静でした。
 すると突然機の揺れが止まりモンスターイカの吸盤が窓から離れ、そして・・司令室の窓から見ていると、 一瞬でしたが、シャチを繰る機敏で勇敢な戦士の姿が目に飛び込んできました。

 シャチの胴には、金具や鎖が付いた幅広いバンドが装着されていました。戦士は身体を鎖でバンドに繋ぎとめ、手足を使ってシャチを操縦しているようでした。
 それにしても、速くて機敏なシャチの動きに戦士が対応出来なければ、たちどころに投げ出されてしまうでしょう。
モニターで彼らの戦いを見ていたより、実際目の前で見ると、迫力は違っていました。
 海戦戦士は複雑なシャチの動きに体の動きを合わせることが可能なだけでなく、鎖を使って自在にシャチを繰ることが出来たのです。
 話を元に戻します。
私達の頭上を通り過ぎて行った戦士はパトラでした。何時ものことながら、味方が危機に瀕すると、必ず彼女が現れるのです。
彼女はヘルメット、袖なし、短パンのウエットスーツ、腰には短剣、片手に槍、そして足ヒレを着用していました。海中では彼女は想像以上に大きく見えました。
しなやかな身のこなしでシャチを繰り、逃げるモンスターイカを追っかける。サーチライトの光を受けた彼女の槍や剣が時折光る。彼女の素早い動きに腕や脚が白く生々しく弾け、シャチと絡みながら戦う姿は官能的にさえ見えるのでした。
 彼女の姿を見ていると再び気力が漲って(みなぎって)くるのでした。
モンスターイカの襲撃で一度は「駄目か」と思ったほどでした。だから彼女の出現は、私にはパトラがまるで女神の化身ようにさえ見えるのでした。ベンや他の戦士達が落ち着いていたのも、パトラを信じていたからかもしれません。
 ところで、パトラが使っていたヘルメットについて少し説明しておきましょう。ギリシャ戦士が使っていた冑に形は似ていました。しかしそれは単に防御の為に使うだけではなく海水中の酸素を取り出す、魚の鰓(えら)のような機能(はたらき)を果たしていたのです。
 私は、このヘルメットは地球温暖化に伴い陸地が水没するような時には「人類が生き残るための強力な武器になるのでは?」と考えたほどでした。

  つい先程まで、辺りを席捲していたモンスターイカは、シャチ部隊の反撃にあって霧散して行きました。
 私達の潜水艇が態勢を立て直そうとしていますと、パトラがシャチを繰りながら司令艦艇に近づいて来ました。
すると機内の戦士達は一斉に立ち上がり、大歓声を上げるのでした。私も自然にこぼれ落ちる感動の涙を抑えることは出来ませんでした。
 

大混乱を来たしたエイ部隊でしたが、態勢を立て直して進行、その夜の内に無事Dランドに上陸することが出来ました。
ドーターランドは、2000m級の高山があり、山から海辺までの間に、大波、小波がうねるような丘陵が続き、合間の平地には農地や牧草地が広がっていました。
山から湧き出る冷たい水が網目の様に張りめぐられた灌漑用の川に流れ込み島全体を潤していました。牧草地には多数の動物たちが放牧されていました。極めて奇妙な形をした動物達で、例えて言えばイグアナ、亀、ワニのような姿に見えました。私は「御伽噺に出てくるような国だ」と可笑しくなるのでした。
 山の裾野には熱帯特有の大型の木々が太陽の光も通さないほど茂り、昼間も肌がひんやりと感じられる微風が絶えず吹き山肌には丈の低いシダの様な隠花植物がわずかな陽の光を求めてあちこちに分散、集落を形成していました。花の甘い香りがほんのり漂い、本当に平和そのものの島のように思えるのでした。地質はマザーランドに似ていました。
 私達が島に上陸した時刻は、薄暗い明け方でしたが、東の水平線はすでに朱に染まり雲や波が金色に輝き始めていました。

 地下都市に築かれた建造物のホールはドーム状で、観覧席には夥しい数のラムダ国の子供達が集まり、大歓声で戦士達を迎えていました。まるで戦勝した兵士たちが凱旋する映画のシーンを見ているような雰囲気で、私の気持ちはいやが上にも高揚するのでした。
パトラが壇上に立つと、一段と高い声援と拍手が沸き起こりました。パトラは子供達にとっても英雄だったのです。パトラが手を上げると、瞬時に騒ぎは静まりました。
 パトラはラムダ国の言葉で演説していました。私には話しの詳細は不明でしたが戦士や子供たちの反応からは、ラムダ国の戦況が、必ずしも芳しくないらしいこと、だからラムダ国戦士がこの島に上陸したことと、そしてそれでもラムダ国はこの戦争に必ず勝利すると宣言したようでした。戦士も子供たちもパトラの言葉に地響きのような歓声を上げるのでした。
それからベンが、兵の配置、作戦などについて簡単に説明し、子供たちに何か指示を出したようでした。
それが終わると、子供達はホールからガヤガヤ何かを話しながら、それでも秩序を乱すことなく整然と引き上げていきました。

 この国では、陸上戦は夜と決まっていました。だから戦士は夕暮れ時まで休息する。私には、仮眠部屋を与えられていました。小さな部屋でしたがホテルの様に必要な家具類は一通り揃っていました。
 私はベッドに横になりましたが 昨日からの激しい戦闘シーンが思い出され、気持ちが高揚していました。
更に今夜の陸上戦のことを考えると睡眠が絶対に必要なのでした。第2次世界大戦中、ラバウルで戦っていた戦闘機搭乗員達も度重なる敵の攻撃に出撃が余儀なくされ睡眠不足が高じてくると撃墜されることが多かったのです。パイロットの良し悪しは、どんな環境下でもすぐ睡眠できる図太い精神の持ち主か如何かできまると聞いたことがありました。
しかし、私は気が焦ればあせるほど眠れなくなるのでした。
 私は無心になろうと、剣の素振もしました。しかし眠ることが出来ませんでした。
 少し意識が遠くなり、うとうとしたようでした—と、その時誰かが近づいて来る人の気配がしたのです。ハット目を開けますと、其処に戦闘服姿のパトラが立っていたのです。
「眠れないようね」と彼女は囁きながら、スルスルと戦闘服を脱ぐとベッドに入って来ました。

 私は一瞬息を呑みました。以前に見た姿とは随分変わっていたのです。顔、腕、太腿などは陽に焼けて黒褐色でしたが、衣服に隠れた部分は、対照的に一層眩しく白く輝いていました。
オリンピックの水泳選手のような筋肉が一層逞しく盛り上がり、一度(ひとたび)動くと、連動する筋肉の盛り上がりは疾走するサラブレッドのように見えるのでした。
彼女から無尽蔵なパワーが溢れ出ていました。
胸の膨らみも豊かで、女性らしくなだらかな円錐形を描いていましたが、しっかりと胸に収まっていました。
まるで女性ボデービルダーのように見えるのでした。
そんな姿に私は圧倒されたのです。
ヴィーナスとは違った力強い肢体、これまで見たパトラとはまったく違った姿に、私は新鮮な魅力を感じました。しかし悪魔のような怖い魅力でもありした。
彼女の来室はとても嬉しかったのですが、咄嗟のことで(その喜びは)言葉にはなりませんでした。
彼女は私に服を脱がせますと、牝豹のように、やさしく私を愛し始めたのです。
 嬉しさと驚きが重なり合って、最初は緊張していましたが、不思議なことに、彼女に愛撫されているうちに張りつめていた気持ちがほぐれ、やがて全身に力が甦って(よみがえって)くるのを感じるのでした。
その日、私はベッドに拘束されていませんでした。私には自由がありました。一方的な愛撫だけではなく、今はパトラも私の動きを受け入れなければなりませんでした。
私がパトらを自由に愛せるのです!
私は夢中でパトラを抱き締めていました。最初、私の積極的な動きに戸惑って(とまどって)いたパトラも、やがて素直に私を受け入れ始めたのです。
何時の間にか、私の戦に対する恐怖心は失せているのでした。
私は「パトラのためなら死んでも本望です」と耳元で囁いていました。
行為が終わった時、パトラの顔は少し上気していました。少し眼が潤んでいるようにさえ見えました。
それから暫くして、思い出したようにパトラが枕元にあるキーボードを叩きました。すると、空間に私達の姿がまるで幻のように浮かびあがったのです。先程まで繰り広げられた二人の行為が、まるで舞台で見るショウのように展開していたのです。
その光景があまりに、官能的でしたので、私は注視することが出来ませんでした。
 しかし私が「ヴァーチャル映像ですね!」と思わず声を出しますと、パトラは「この映像が見えるのですね!」と念を押すように尋ねるのです。
「勿論です」と答えますと、彼女は「想像していた通り、あなたはやはり私達と同じ能力を備えた人だったのね」と頷いたのです。
「どういう意味ですか?」
「詳しい話は、いずれ科学者から話してもらいましょう」とパトラは話題を変えるのでした。
そして暫く何かを考えているようでしたが、「今夜の戦いにあなたは参加しないようにして下さい」
「あなたには生きて故国に帰っていただきます」
「え!」私は咄嗟に「私は貴女の為に戦いたいのです」と言い張りましたが、パトラは微笑みながら「ありがとう。でも、あなたを私達の戦争に巻き込むことは出来ません」と答えるのでした。
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 話は変わりますが、パトラが私に「私達と同じ能力を備えた人」と言った理由について、少し説明しておきます。それは私が今回皆様に話したかった最も核心に触れる部分だからです。
これまで歴史上発見された地上の色々な遺物や遺跡が、どんな経緯(いきさつ)があって、誰が、何の目的があって建造したのか?科学者がそれこそ真剣に研究してきたにも関わらず、未だに謎に包まれたまま残っていることは周知のとおりです。
 例えば南米のマチュピッツ遺跡、ユカタン半島に栄えたマヤ遺跡、エジプトのギザのピラミッド等など--。現代人類の祖先がまだ文明を十分開化していていたとは思えない時代に「如何してこれほどの数学的にも物理学的にも精密な遺跡が建造されたのか?」
 現代の科学水準から考えても、なお多くの根本的な疑問が解決されないまま(勿論夥しい数の仮説が提起されてはいますが)現在に至っているのです。
 それも、例えば「奇跡としか説明出来ない」という常識論から、もう少し興味本位の話では「宇宙人が建造し、地球を去るときに残した」とか、少し突飛な説明としては「我々人類の祖先とは直接かかわりのない文明人が活躍していた時代があって、彼等が高い文明を築いていた」など、根拠に乏しい感情的・情緒的な話が多かったように思います。 
 特に一度は栄えた文明が地球から消えた理由については恐竜の絶滅と同じ理由、つまり地上を襲った何らかの天変地異が彼らを絶滅させたと考える等(例えばノアの箱舟の伝説のような)—現代の常識からでも想像出来ない荒唐無稽な話がありました。
 ただ、こんなスケールの大きいテーマを私の研究対象とするには荷が重過ぎる、これは今後のロマンとして残しておくべきだ。
しかしそれでも何時かとてつもない天才が現れて解決する日がくるかも知れないと考えることもありました。それまで待っていたほうが賢明---と!
 ところが、パトラが紹介してくれた科学者から、この件に関連する驚くべき話を聞いたのです。それは私が想像したこともない考え方でした。
 「これまで謎だった歴史上のミステリーは、あなた方が発展させてきた新しい遺伝子工学に基づく進化論で説明可能になる」と言うのでした。
 私達がミステリーとして積み残してきた歴史上の出来事すべてが、生物学の一分野、進化論で説明できると言うのです。

 彼は、高齢の科学者で、額は広く白髪で、顔には年相応に思慮深そうな皺(しわ)が刻み込まれていました。その一本一本の皺が彼の真摯な知的活動の年輪のように見えました。 晩年のアインシュタインのような風貌でありました。細い眼裂の合間から、赤い虹彩、深く黒く輝く瞳が私の心を射通すかのように覗き込んでいました。
彼は机からゆっくり立ち上がりながら「君はUFOの話を聞いたことがあるかね?」と問いかけてきました。
私が、話や科学雑誌、SF小説などで読んだことがあります。しかし殆ど興味本位の「話」位にしか受け止めていなかったと答えますと、
彼は少し笑顔を浮かべ「UFOは、本当に存在するのだよ」と断言しながら、中央のテーブルの傍にあるソファーにゆっくり腰を下ろしました。
「だが、ほんの一握りの地球人にしかUFOを見ることが出来ないのだ」と、私に座るよう目で合図をしつつ、しかし目線は崩さず穏やかな口調で話し始めました。
 私が一瞬「!」と無言で驚きの表情を見せますと、彼は少し肩をすぼめ「その理由を、これから話そう」と一息入れ「それがパトラからのお願いだから」と、この時彼は少し人間らしい老人の素振りを見せました。
 私は直感的にこの老科学者を好きになりました。
 広い研究室の天井はガラス張りで夜空に瞬く星が透けて見えていました。私の心が和み、徐々に落ち着きを取り戻してくるのが感じられました。
 中央には大きな円形の大理石のテーブル、ソファー、周囲の一角には仕事机、壁の一部には大型スクリーン、そして壁側にグラスや飲み物を収める戸棚や冷蔵庫が配置されていました。 又、一方の壁側には不思議な形状の置物が飾られ、大型の抽象的な壁画も描かれていました。
 その絵は、何処からともなく流れ込む水のように私の心の扉を徐々に押し広げる謎めいた魔力をたたえているのでした。
 部屋には静かなメロディ―が流れていました。それは波の音、いや森の音かも知れませんでした。人の気持ちをやわらげる美しいハーモニーの音色でした。
しかし私は「如何して、UFOを見える人と、見えない人が地球上に存在するのでしょう?」と尋ねますと、彼は少し思案している風でした。
 やがて、おもむろに彼は「ドクター、君は地球上、いや宇宙と言った方が正しいかもしれないが、に存在する生物は、あなたが知っている生物だけだと思っているのかね?」
 「それはどう言う意味ですか?私たちが知っている生物以外に何か存在すると言うこと---ですか?」
 すると彼は真剣な顔で頷き(うなずき)、「君は気付いていないと思うが、現在ドクターも含めてラムダ国に住む人間は普通の人には見えない存在なのだよ。」
「!」と私。
「私も彼等には見えないのですか?」
「左様、君は人間社会にあって特別な能力を獲得した人間だ。無論君の家族も日本では珍しい突然変異種だがね。」
「透明人間ということですか?」
 「いや、そのような意味ではなく、私たちは、人の棲む3次元の世界とは全く異なった次元に棲んでいるのだ。時間を含む4次元以外に、宇宙エネルギーをも一つの次元として認識する、そしてそれを容易に利用できる能力を持っているということなのだ。この能力は所謂(いわゆる)宇宙をも支配できる能力といっても良いだろう。この能力を持っていれば、自然界の物質を自在に利用して何でも創造出来る。生命の創造も例外ではないのだよ」
「!」
「私達は人間も含めて地球上のあらゆる生物の設計図を書き実際に作り出してきたのだ。」
「それじゃあなた方は人間にとって神の国の住人になるじゃないですか?」
「 少なくとも地球人達にはそう思えるかも知れない。形の見えない天上に住む神と!」さらに続けて「人間は昔から神様が天地創造をした--と考えてきた。その考えは確かにあたらずとも遠からず--だ。もし地球人が自分達に見えない存在を神と呼ぶなら--」
「神!」
「そう! 私達は、これまで私達が設計した地球上の生物は、私達の予想通りに生きてくれると考えてきた。しかし、実際には少し計算違いだった」
此処で彼は深い溜息をついた。そして憂いに満ちた表情を浮かべながら、
「私達が想像していた以上に人間の進化が誤った方向に進んで、このままでいくと私達が想像もつかなかった能力のある人間が続々と出現してくる可能性がある」と天上を仰ぎ見ながら話した。
「これは私達の予想外のミスだった」
「それで今後、人間はどうなるのでしょう?」と私。「このまま行けば、絶滅した恐竜と全く同じ理由ではないが、やはり滅びてしまうだろう」と彼。
「それがラムダ国やオメガ国を作って実験している理由ですか?」
「その通りだ」彼は確信的な口調で頷くのでした。 
「しかしもし地球上で核戦争が勃発し地球全体が破壊されたらラムダ国やオメガ国はどうなるのでしょう?」彼は私の話を遮るように手を横に振りながら「いや、恐竜達と同様地球全体が滅びる前に、人の生命維持システムを破壊することになるだろう----どんな手段で? それは簡単だよ。私たちが設計したのだから---このシステムの弱点もよく把握している---」
彼の冷徹な言葉に、私の人間的な気持ちはズタズタに切り裂かれてしまうのでした。
 この時、私は計り知れない寂しさ(私は単なる製品だったのか?)と、心の奥底から湧き上がる説明のつかない恐怖心(博士の言葉に対する)に身震いしたのでした。
「で、UFOが見えることとどんな関係があるのでしょう?」やっとの思いで質問しますと、彼は「UFOは私達が設計した飛行体で、普通の地球人には見えないが、ドクターのようなヴァリアント(突然変異種)には見えるのだよ」
 「!」
とするなら前世紀中頃からUFOの存否が騒がれ始めていたが、その頃から人間社会にヴァリアントが出現していたと言うことなのだろうか?で、私もそんな仲間なのだろうか?私は自分自身を今迄 “普通の人間”と思ってきました!が---私は宇宙人なのかもしれない!
「人間はあなたが創造された作品だったのですか?」と私。
「いや、生命全体が長年かけて創造してきた私達の作品なのだ」
「各種生命体相互に方向付けられた作用力によって人間も含めた生命の進化が平等に進むように設計されていたのだ。この方向付けは、料理に例えればサジ加減程度のつもりだったが、ドクターのように我々と同様5次元の世界を認識できる生命体まで出現したことは想定外のことだった」と博士。
「しかし私は、飛行物体UFOを見たこともないのです」と反問すると、博士は笑みを浮かべながら「新しい次元を認識する能力を引き出すには、やはりそれなりの訓練が必要なのだ。ドクターはその訓練の方法を知らなかっただけなのだよ」
「ところで


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