ジョージ北峰の日記
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2008年10月09日(木) |
オーロラの伝説ー続き |
この国へ招待されてから、私の想像をはるかに超える人種改良に関わる研究やよく理由(わけ)の分からない戦争の連続、それに私が過去一度だって想像さえしたこともない異次元の世界の存在を知ったこと等があって、どれほど月日が経過していたのか、時間に対する見当識を全く失っていました。 しかし、今の老博士の言葉で、突然我に返りました。そして、以前働いていた研究所の上司や同僚、親・兄弟にどうしても会いたいという気持がつのり、私の帰郷心は一挙に高まりました。 「パトラと一緒に帰れるのなら、是非一度帰郷したい」と言いますと、老博士は「ドクターの気持ちは分かるが---しかしドクターがこの国で経験したことは、決して口外することは許されないという厳しい条件がついているよ」と笑顔を浮かべながら、さらに強い口調で念を押すのでした。 それでも私は嬉しくて「勿論は博士の言葉に同意いたします」と宣誓しました。 すると、老博士は頷きながらUFOで帰郷できるように準備するよう指示を出してくれたのでした。 出発の前夜、私とパトラがラムダ国と別れを惜しむ宴会が催されました。 その宴会は、私がこの国へ最初に来た時とは、少し様子が違っていました。 つまり私がパトラと一緒になるということは勿論私はラムダ国の頂点に立つことでした。その為、私はきらびやかな王位の衣服着ていました。そしてアレクやベン、それにラムダ国の要人達も私を王として尊敬と敬意を表してくれたのです。すると、周囲も又私を王として恭順の礼を示しながら接してくるのでした。私は夢を見ているような気分でした。 私はパトラと一緒に一団と高い玉座に座っていたのです。 私は少し居心地が悪い気持ちでしたが、パトラは女王として堂々と振舞い、銀の祝杯を挙げ一人一人からの祝福を受けるのです。勿論私も王ですから皆の祝杯を受けない訳はありません。 しかしそれが何時終わるか分からない儀式で、アルコールに強いと思っていた私でさえ「大丈夫かな?」と不安を抱いたほどでした。
儀式が催されている大きなホールでは、私が初めて来た時見て驚いた、あの儀式が始まろうとしていました。 皆においしい料理や、お酒がふるまわれ、玉座の私達には召使達が色々と料理を運んでくれるのです。 舞台では、音楽に合わせて、男や女の踊り子達が(私の感覚から言えば)色気あふれるダンスを披露しているのでした。 私がパトラは?と目を向けると、パトラも笑みを含み、何気ない様子で流し目を送ってくるのです。それが、弥が上にも(いやがうえ)にも私のパトラに対する愛情を募らせるのでした。 宴の最初は「やっと帰郷できる」という嬉しさで一杯でしたが、やがてお酒が入るにつれ、そして舞台の踊りが佳境に近づくにつれ、そんな気持ちが徐々に薄れ、いつの間にか、この国で最初に経験した、あの“性の儀式”の思いが意識の中心を占め始めたのです。 その時、私はしたたか飲んでいました。 意識は朦朧とし始めていました。
で、パトラの合図が出され、あの“性の儀式”が始まったようでした。 勿論王と雖も例外なく、衣服は剥ぎ取られ、目隠しされ、ベッドに貼り付けられます。 幸いなことに私はしたたか酔っていましたので、女性から受ける攻撃的快感に対して、実は少し鈍感になっていたのではないかと思います。 ただはっきり覚えているのは、最初のように、私のコック(男性のシンボルのこと)に袋をかぶせられることはありませんでした。生でぶつかってくるのです----。 しかし、最後に「私よ」とパトラが囁いた時、私はふと意識が戻ったのでした。 そしてあの忘れもしない、パトラの弾むようなダイナミックな肉感が私の太腿に伝わってきたのです。そして私のコックは沼の中へズブズブと生の感触のまま緩やかに沈んでいくのでした。 パトラは「今夜は我慢しなくてもいいのよ」と優しく私に囁くのでした。 ああ!この時ほど私は自分の腕で彼女を抱きしめたいと思ったことはありませんでした。相手を抱きしめる行為こそ、人間としての愛を表現する本当に大事な行為なのだと理解したのもこの時でした。 そして私の気持ちが伝わったのか、パトラは私をしっかり抱き締めてくれたのでした。
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