ジョージ北峰の日記
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2007年07月18日(水) |
オーロラの伝説ー続き |
前もって忠告しておきますが、これからお話しする彼の話は、およそ現実離れしたものですから驚かないでください。
しかし私は「如何して、UFOを見える人と、見えない人が地球上に存在するのでしょう?」と尋ねると、 彼は少し思案している風でした。 私にはずいぶん時間が経過したように思いました。 やがて、おもむろに彼は「ドクター、君は地球上、いや宇宙にと言った方が正しいかもしれないが、に存在する生物は、あなた方が知っている生物だけだと思っているのかね?」(彼は私のことをドクターと呼んだ。彼は人間社会のシステムを知っている?---) 「それは如何言う事ですか?私たちが知っている生物以外に何物かが存在すると言うこと---ですか?」 すると彼は真剣な顔で頷き(うなずき)、「君は気付いていないと思うが、現在ドクターも含めて私達の国に住む人間は普通の人には見えないのだよ。」――― 「!」と私。「私も見えないのですか?」 「左様、君は人間社会にあって特別な能力を獲得した人間だ。無論君の家系の中で最初に生まれた突然変異人間だがね。」 「透明人間ということですか?」 「いや、そのような意味ではなく、私たちは、人の棲む3次元の世界とは全く異なった次元に棲む生物で、時間を含む4次元以外に、宇宙エネルギーをも一つの次元として認識・理解する、そしてそれを容易に利用できる能力を持っているということなのだ。この能力は宇宙をも支配できる能力といっても良いだろう。この能力を持っていれば、自然界の物質を自由自在に利用して何でも作りだすことが出来る。生物も例外ではないのだ!」 「私達は人間も含めて地球上のあらゆる種類の生物の設計図を書き実際に実物を作り出してきたのだ。」 「それじゃあなた方は人間にとって神の国の住人になるじゃないですか?」 「そう! 少なくとも人間達はそう考えてもよい」 私たちを形としては見えない天上に住む神だと!」さらに続けて「人間は昔から人では理解し難い無限の力を備えた神様が天地を創造をしたーーと考えてきた。その考えは確かにあたらずとも遠からずだった。もし私達を神様と呼ぶならーー」 「神様!」 「そう! 私達は、これまで私達が設計した地球上の生物は、私達の予想通り動いていくれていると考えてきた。しかし、実際には少し計算違いだった」 此処で彼は深いため息をついた。そして苦しそうな表情を浮かべながら、 「私達が想像していた以上に人間の進化は速く進んでいて、このまま進んでいくとドクターのような特別な能力を持った人間が続々と突然変異で出現してきて爆発的に増加していく可能性がある」と、大げさに天上の星を仰ぎ見ながら話した。 「これは私達の予想外の設計ミスだった」 「それで今後、地球はどうなるのでしょう?」と私。「このまま行けば、絶滅していった恐竜時代と全く同じ理由ではないが、やはりいずれ滅びてしまうだろう」と彼。 「その為ラムダ国やオメガ国を作って実験しているのですか?」 「その通りだ」彼は確信的な口調で答えた。 「しかしもし地球上で核戦争が勃発し地球全体が破壊されたらラムダ国やオメガ国はどうなるのでしょう?」と、彼は私の話を遮るように手を横に振りながら、いや、恐竜達と同様地球が滅びる前に、現代の地球上の生命維持システムを、私達は破壊することになるだろう----どんな手段で? それは簡単だよ。私たちが設計したのだから----このシステムの弱点もよく把握しているーー」 彼の冷徹な言葉は、この国の為! 否パトラの為!に死んだとしても本望だと思ってきた私の人間的・感傷的な気持ちをズタズタに切り裂いてしまものだった。 この時、私は言葉では表せない人間としての寂しさ(私は単なる製品?なのか)や、それに心の奥底から湧き上がる(創造主としての老博士に対する)不気味な恐怖心に身震いした。 「で、UFOが見えることとどんな関係があるのでしょうか?」やっとの思いで質問すると、彼は「UFOは私達が設計した飛行体で、普通の地球人には見えないが、ドクターのようなヴァリアント(突然変異体)には見えるのだ」 「−−−!」
とするなら前世紀中頃からUFOの存否が騒がれ始めていたが、その頃から人間社会にヴァリアントが出現してきたと言うことなのだろうか? で、私もそんな仲間なのだろうか? 私は自分自身が「今此処に“普通の人間”“誇りある霊長類”として存在している」と思っていた!そのこと自体、いや生きていること自体が恐ろしく、むなしい事のように思えた。 それにしても私自身はこれまでUFOを見たこともなかった----のに!
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