与太郎文庫
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2009年07月20日(月)  承前 〜 蛇足の補足 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20090720
 
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/list?id=87518&pg=000000
 ↓Edita for text ↑Index 000000=19020102〜99991231
http://www.enpitu.ne.jp/tool/edit.html
 
┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐
↓=Non-display><↑=Non-display
└┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘
 
 from Our Pictures;Romberg Allegro non troppo
── http://www.violin-score.net/inside/score/IMC813/
http://q.hatena.ne.jp/1247931616#c154400
 
 1:書く 〜 コメント・バック 〜
 
>トラックバックで勇み足などと書いてる方がいらっしゃるようですが、
わたしはヨーヨー・マの演奏なんか勧めてません。聞いてもいないのに
勇み足で指摘されたのではありませんか?>id:ablib 楽譜まで貼って
おられるのに、読み方をご存じないのでしょうか。
 
 はてなダイアリーに、はてなQ&AなどのURLを(メモのつもりで)
コピペすると、自動的にリンクされる。ときに不具合でリンクされない
こともあるが、送り手の意図がどうあれ、原則として公開されてしまう。
 
 つまり、意図的なトラックバックと同じように見える。
 意図的なトラックバックは、ダイアリーの編集設定で、タイトル指定
してから送信する(見出し以外の本文は、あとで恣意的に変更できる)。
 
 そこで、質問者や回答者や閲覧者には、場外論争のように反応される
こともある。これに応じてもよいが、応じなくてもいいのではないか。
 Q&Aに参加するなら、末尾にコメント欄がある(修正可・永久保存)。
 
 このたびは、議論に加わらず(わざわざ閲覧者のつぶやきと題して)
ダイアリーで述べたのだから、たとえ誤読による誤解があったとしても、
あらためて説明する義務はないはずだ。
 
 しかし、ひとりごとについて補足訂正する権利はあるのだから、以下
(メモのつもりで)草稿のママ補足しておく。もとのダイアリーを修正
すると論点が分らなくなるので、なるべく更新しない。
 
 初稿は、すらすら書けるが、追稿は筆がすすまない。
 だが、これを怠ると、後日ますます混乱するので、しぶしぶ書いた。
 サブ・タイトルが共通だと分りやすいので(章番号を)順不同とする。
 
 2:読む 〜 ややこしや、正誤検証 〜
 
 質問の趣旨は、この曲の標準的な演奏を聴きたい、と察しられる。
 ヨーヨー・マのような大家まで録音しているらしいので、それなりの
名曲にちがいない。そのCDを購入したい、と読みとれる。
 
 ドイツの出版社には無数の楽譜があるが、すべてが傑作とはかぎらず、
音楽教室で練習用に弾かれる曲まで、ヨーヨー・マは録音しないのでは
ないか、と答えるつもりだった。
 
>ロンベルグ(ロンバーグ)の名は、音楽教室の練習曲として<
 ロカテッリ(イザイエ・編)のソナタも、思いだされる。
http://www.violin-score.net/inside/score/SCSF9075/
 
 やっかいなことに、同じ作品番号・調性・速度指定の曲があった。
>ロンベルグ作曲 チェロソナタ ホ短調 Opus 38 No.1<
 正しい表記は、つぎの順(作者・曲名・番号・作品番号・主調)。
 
 ロンベルグ《チェロ・ソナタ 第1番 Op.38-1(?)ホ短調 第1楽章
http://www.youtube.com/results?search_query=brahms+cello+sonata+1&search_type=&aq=1&oq=Brahms+Cello
 ブラームス《チェロ・ソナタ 第1番 Op.38 ホ短調》
 
http://imslp.org/wiki/3_Cello_Sonatas,_Op.38_(Romberg,_Bernhard)
 全曲楽譜 ↓最下段をクリック(印刷可)
http://imslp.org/wiki/Special:ImagefromIndex/25555
 
>ブラームスが同じ調性(e mol)で、同じ番号(Op.38)を付けたから
「強い影響を与えた云々」は、ウィキペディアの勇み足であろう。
 
 クレンツの、海賊版もしくはパロディ説(1973 Music Review 34)では、
日本版ウィキペディアがパロディという表現を避け、しかめっつらしく
「強い影響を与えた」と紹介しているのを“勇み足”だと云ったのだ。
 
>回答者(id:chinjuh)も、ブラームスと混同している<
 正しくは、(id:MEI-ZA-YU)はブラームスと混同、(id:chinjuh)も
ロンベルグを特定していない。
 
 Sonata E minor Op. 38: I. Allegro non troppo 4:44
http://www.cdbaby.com/cd/mertenstipping
── www.cdbaby.com からデータを転送しています(再々試聴)。
 
 上記のタイトルでは、ブラームスかロンベルグのいずれか分らない。
 チェックを入れて三角マークをクリックしたところ、数回聴いたあと、
なぜか接続できなくなった(そのためハングアップしたりする)。
 
 つぎのページで特定されるが、どちらともつかぬ三連音が聴こえる。
 Album Notes/Cello Favourites - From Learner to Master/TRACKS
20 Bernhard Romberg: Sonata E minor Op. 38: I. Allegro non troppo
 
>ロンベルクに変ホ長調があることも、調べればわかります<
 ロンベルク:チェロとフォルテピアノのためのソナタ第1番変ホ長調
(1楽章 アダージョ−アレグロ/2楽章 アンダンテ/3楽章 ロンド)
http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=SRCR000002253
 
── こんな楽譜も一緒にいかがですか?(最近チェックした商品)


ロンベルグ 協奏曲 第2番 ニ長調  作品3  / 4,001円 チェロとピアノのための--ローズ編
ロンベルグ 協奏曲 第4番 ホ短調  作品7  / 4,429円 チェロとピアノのための--ローズ編
ロンベルグ 小協奏曲       作品51  / 2,778円 チェロとピアノのための--ローズ編/楽譜
ロンベルグ チェロソナタ ホ短調  作品38-1 / 2,341円/輸入楽譜バイオリン楽譜ネット
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ロンベルグ チェロソナタ ト長調  作品43-3 / 2,845円

 
 3:聴く 〜 楽譜見本との照合 〜
 
>ネット上で楽譜を見て冒頭のメロディーが一致することも確認した<
http://www.violin-score.net/inside/score/IMC813/
 
 この試聴版は蚊の鳴くような音量で、果してCDが売れるのだろうか。
 なぜか(唐突に)第20小節の後半から始まるが、楽譜見本は第26小節
までなので、差引き6.5小節で照合しなければならない。
 
 制限時間(4:44)に合わせて、制作者が前後トリミングしたらしく、
その後の技巧的な三連音が続く部分は、楽譜見本では割愛されている。
 したがって音だけ聴けば、ホ短調ではなく、すべてト長調である。
 
 よほどの名曲でも、このような断片から曲名を当てるのは困難である。
 楽譜なしに《運命》や《田園》の経過部分(パッセージ)を聞いて、
ズバリ特定できたら、かなりマニアックな記憶力であろう。
 
 5:知る 〜 鈴木メソードの記憶 〜
 
 発売元のIMCは、かつての鈴木ヴァイオリン教室の才能教育研究会
のような団体らしい。したがって(このCDは)コンサートでの観賞用
でなく、レッスン用のデモ・ヴァージョンとみられる。
 
── 【IMC】[International Music Council]国際音楽評議会。音楽
の多様性の活性化や芸術に関する権利の補助を行う。1949年、ユネスコ
により設立。本部はパリ。
http://dic.yahoo.co.jp/search?stype=1&ei=UTF-8&dtype=2&p=IMC
 
 鈴木メソードと称する教則本には、鈴木鎮一《きらきら星変奏》から、
ヴィヴァルディ《ヴァイオリン協奏曲イ短調》を経てメンデルスゾーン
《ヴァイオリン協奏曲ホ短調》に至る、ユニークなコースが存在した。
 
 教則本だけでなく、課題曲の模範演奏を録音したレコードも製作され、
全国に散在する天才少年少女のために発売されていたはずだ。
(与太郎は、第三巻あたりまでさらってから、チェロに転向した)
 
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1835903.html (No.1)
 わたしは、高校一年から独習を始め、二年目からチェロに転じました。
 
 6:記す 〜 このたび知ったこと 〜
 
 ブラームスが、ベートーヴェンをさしおいて、ロンベルグを模倣した
とは考えられない。ガイリンガー(生没年月日判明)は、ブラームスの
ソナタが、バッハの《フーガ No.3 & No.13》に似ていると指摘する。
 

 Locatelli, Pietro Antonio 16950903 Italy Olanda  17640330 68 /ロカテルリ
 Mozart, Wolfgang Amadeus 17560127 Austria Wien  17911205 35 /
 Verdi, Giuseppe      18131010 Italy      19010127 87 /
 Kyhner, Hans       1912‥‥ Duitch Suisse  1986‥‥ 74 /
────────────────────────────────
 Klenz, William      19‥‥‥ America           /クレンツ
http://library.duke.edu/digitalcollections/rbmscl/uaklenzw/inv/
 
 Geiringer, Karl      18990426 Austria America 19890110 89 /ブラームス協会会長
http://www.ia.ucsb.edu/pa/display.aspx?pkey=287 
http://www.answers.com/topic/karl-johannes-geiringer

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20010308
 シンフォニエッタ序章 〜 器楽部中興史 〜
 
 4:弾く 〜 チェロ弾きの少年 〜
 
── 雪の日、アリョーナがボリショイ劇場前でチェロを弾いているの
を見た。また、調子はずれのロンベルグのソナタEマイナー。終ると
モーツァルトの子守唄。 〜 チェロ弾きの少女 〜
── 辺見 庸《もの食う人びと 19970625 角川文庫》P279-285
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20050202 食味喰餐
 
 腕前はともかくも、新旧三梃のチェロを弾きつぶした経験者なのに、
まったく耳を傾けてもらえなかったのは意外で、とても残念だった。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20040123#c1116303817
 
── けなしても何の甲斐もない人々や物事があることに驚かされるよ
うな日が、やって来ます。私もかつては悲観的でしたし、呪いもしまし
たし、罵りもしました。でも、今では笑っています。(証言)
── キューナー/岩下 久美子・訳《ヴェルディ 19940610 音楽之友社》P263
 
(20090720-0724)
 


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