与太郎文庫
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2007年02月22日(木) |
黒馬登場 〜 金持主義から共生主義へ 〜 |
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20070222 ── ダーク‐ホース【dark horse】1 競馬で、予想外の活躍をして 番狂わせを演じるかもしれない馬。穴馬。2 実力は未知だが、有力と 思われる競争相手。 ── 《大辞泉》 >> 黒川紀章氏、都知事選で出馬会見・「金持ち主義を変える」 4月の東京都知事選に出馬表明した建築家黒川紀章氏(72)が22日、 都庁で記者会見し「東京を金持ち主義から経済と文化の共生主義に変え る」と公約を説明した。 黒川氏は、首都機能の移転により「低所得者のための議員宿舎並みの 都心住宅群ができる。貧乏人でも住める東京を」とした。2016年五輪招 致中止の理由は「湾岸開発で五輪で群がるのは金持ち。泣くのは東京湾 の生態系」と語った。 3選を目指す石原慎太郎知事(74)とは「40年来の親友」としながら も「最近の側近政治問題などが出馬のきっかけ。都民は懐疑的な目を注 いでいる。潮時」と述べた。 黒川氏は政党推薦は「ないだろう」とし、無所属の方針。都知事選で は街頭演説をするが、海外での仕事も重なり、投票日はパリで迎えると 話した。〔共同〕(20070222 20:09) http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070222STXKE049322022007.html <<
石原 慎太郎 東京都知事 19320930 兵庫 /19990423就任/裕次郎の兄 ♀若尾 文子 女優 19331108 東京 /1980再婚1983入籍 黒川 紀章 建築 19340408 愛知 20071012 73 /若尾 文子の夫/2010‥‥(76)
石原慎太郎の四〇年来の友人として、三選阻止のため出馬したそうだ。 石原が不出馬なら、みずからも出馬辞退するという(意味不明)。 黛 敏郎のような長口舌だが、語彙はすくない。 夫婦そろって選挙カーに乗っかって、何というのか、ワイドショーも 期待している。まさか“バロック都政をめざす”とは云わないだろうが。 本人の予想する寿命七十六歳では、任期満了まで一年と半月たりない。 >> (c)新都市ジャーナル 撮影:滑川 薫 生命原理の基本コンセプトを貫く 黒川 紀章(くろかわ・きしょう) 一九三四(昭和九)年四月八日、愛知県名古屋市生まれ。建築家、 日本芸術院会員。 二〇〇〇年〜二〇〇一年に日本各地で開催された黒川紀章回顧展のタ イトルは、共生の思想──機械の時代から生命の時代へ──となってい る。 当時六十六歳の黒川紀章が四十年の創作活動を振り返る回顧展であっ たことからも判るように、黒川は二十歳代にすでに世界に知られる建築 家となり、終生トップランナーとして変革へ挑戦しつづけた。その七十 六年の生涯は、世界でも稀有である。 黒川紀葦は自ら、建築家であるまえに、思想家であると語っていた。 一九六〇年から彼が語り、書いた言葉=コンセプトは、新陳代謝、循環 (リサイクル)、共生、突然変異、情報、生態系(エコロジー)、中間 額城、曖昧性、遺伝子、アブストラクト・シンポリズム等、実に目まぐ るしい。しかし、四十年の創作活動の末に、それらがすべて生命の原理 の基本コンセプトであるという種明しをされると、その思想の一貫性に 驚かざるを得ない。 (略) 共生の思想は、彼が中学生時代に学んだ名古屋の東海学園の学園長で あった仏教思想家で、芝・増上寺の管長椎尾弁匡師の「共生き仏教」が そのルーツであり、それを生物学の共棲と合体させてつくりだした造語 である。 共生の思想は、西欧近代主義の行きづまりをその合理主義的二元論に あると考え、それを超えるものとして位置づけられており、インド四世 紀の唯識思想が参照されている。 また、中間領域論は、二元論の対極の間に第三の時・空間を挿入する ことによって、対立や本質的な矛盾のまま共生させようとする意図があ る。 建築家としての黒川紀章は、思想の一貫性と形態の非一貫性を語り、 建築はその風土、気候、場、文化、環境に応じて、その材料、技術、形 態が変るのが正直でよいと述べている。 アブストラクト・シンボリズムは、彼の建築創作の作法(手法)とで もいうもので、近代建築の遺産としての抽象化を継承しながら、それぞ れの異なる土地や文化のアイデンティティをシンボリズムとしてとり入 れようとするものであった。その代表作は、奈良市写真美術館(日本芸 術院賞)、オランダ・ゴッホ美術館新館、マレーシア・クアラルンプー ル新国際空港、カザフスタン新首都計画がある。 アメリカ・シカゴ美術館は、その一つの展示室に 「黒川紀章ギャラ リー」と命名しているが(一九九五年)、四年後その生誕八十年を記念 して黒川紀章回顧展が開催される。夫人は女優の若尾文子さん。茶人と しての名は唯識庵空中。享年七十六。 ── 《私の死亡記事 20001210 文芸春秋》P70-71 << http://d.hatena.ne.jp/adlib/19331108 バロックの女 〜 歪んだ真珠 〜 http://d.hatena.ne.jp/adlib/19320930 石原家の季節 〜 太陽の子ら 〜 << (20070223)
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