与太郎文庫
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2004年05月17日(月) |
詩人誕生 〜 曽我姉妹 〜 |
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20040517 誰にもたのまれないのに、書きつづった短歌を、出版社に持ちこんで、 売れれば歌人、売れなければド・シロートにすぎない。 採算のとれた商業歌集《サラダ記念日》は例外中の例外だった。 出版社の依頼によって小説を書くのは「この壁を塗ってくれ」と注文 されるペンキ屋とおなじく生業である。しかし勝手に油絵を描く人々は、 “日曜画家”と呼ばれ、もともと詩人という職業は存在しないのだ。 曽我ひとみこそは、印税を受けとらない詩人となるべきではないか。 「家族をバラバラにしたのは誰ですか、家族を一つにするのは誰ですか」 という最新作は、悲劇を知る者だけに許された独白なのだ。 彼女は、故郷に残されて酒を断った老父には再会できたが、行方不明 の母と、脱走兵と呼ばれる夫の病状を案じ、さらには混血児として差別 されてきた二人の娘の将来を案じている。
19311221 曽我 茂 (ひとみの父)生る 19311228 ♀曽我 ミヨシ (ひとみの母)生る 19400218 ジェンキンス (ひとみの夫)America に生る 19570517 ♀曽我 ひとみ (金子 富美子の双生姉)新潟県佐渡島に生る 19650105 Jenkins(第1騎兵師団8連隊1大隊C中隊の分隊長中士)脱走 19780812 佐渡島で母娘拉致事件/朝鮮名=ミン・ヘギョン/母は失跡 19800808 Jenkins,Charles Robert(元在韓米兵)と結婚 19830601 ♀曽我 美花 (ひとみの長女)朝鮮に生る=平壌外国語大学学生 19850723 ♀曽我 ブリンダ(ひとみの二女)朝鮮に生る=平壌外国語大学学生 1993・・ 集落の習俗により、母娘の「遺体なき葬儀」 20020917 北朝鮮側の生存者資料=生年月日19570527「母は入国記録なし」 20021015 一時帰国5人=蓮池 薫(45)祐木子(46)地村 保志・富貴恵(47) 20040522 小泉 純一郎(首相)再訪朝
このような悲劇を、小耳にはさんだ東京都知事は、選挙カーの上から つぎのように総括している(このあと“ババァ”発言がつづく)。 「二人の女を拉致したが、片方は年寄りだったので殺してしまった」 救う会全国協議会の西岡 力(国際基督教大学教授)いわく、北朝鮮 では「肉体的生命は親から貰うが、政治的生命は金 日成に授かる」と 教えるそうだ。70歳以上の日本人は“天皇の赤子”を思いだすだろう。 くりかえすが、江戸落語の「大家といえば、店子にとって親も同然」 とおなじような思想の残影は、文化的時差とでも云うべきか、いかにも もどかしいかぎりだ。(未完) http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20040214 →《与太郎文庫 20040214 埒があかない!?》 http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20040508 →《与太郎文庫 20040508 ちょっと底まで》 ──────────────────────────────── ↓“東京ローズ”の“大統領特赦”に関する記述 http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=19920704 →《与太郎文庫 19920704 七月四日の米日列伝》
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