与太郎文庫
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http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030723 >> 海上自衛隊所属の潜水艦「なだしお」はこの日、伊豆大島東方海上で の展示訓練(公開訓練)を終え、横須賀港へ帰投の途中だった。総排水 量2550トンのこの巨大潜水艦は、日本初の対艦ミサイル搭載艦とし て知られていた。 操舵室から近藤がなだしおを視認したとき、まだ3000メートル以 上、離れていた。危険は感じなかった。距離は十分あるし、双眼鏡で見 ると、洋上から突き出たなだしおの艦橋には、白い制服を着た隊員の姿 も認められる。だが、黒い鉄の塊は、確実に近づいてきた。乗組員の1 人が「大丈夫ですか」と声を掛けると、近藤は「優先航路だから大丈夫」 と答えている。 優先航路──海の交通ルールである海上衝突予防法では、2隻の船が 接近した場合、相手の船を右舷に見る船に回避義務、左舷に見る船に航 路保持(そのままの進路とスピードで航行を続ける)義務を定めている。 そしてこの場合、東京湾を横切って横須賀港へ向かうなだしおが、南下 してくる第一富士丸を右舷に見ていた。つまり、回避義務は潜水艦にあ ったのだ。しかし、なだしおはみるみる接近してきた。 近藤は、10ノットの速力(1ノットは1時間に1海里・1852メー トル進む速さ)を7ノットに下げ、舵輪を左に回した。その時、近藤は 自分の目を疑った。なだしおも右転を始めていたのだ。万事休す。第一 富士丸となだしおは右舷同士で激突した。その瞬間、近藤は舵輪を握り 締め、「ばかやろう!」と叫んでいた。 ── 祝 康成《真相はこれだ!不可思議8大事件の核心を撃つ 20011020 新潮社》P174 <<
北村 光雄 第一富士丸一等機関士 1930 東京 19880723 58 註1 大竹 善三郎 船橋化成 1930 東京 19880723 58 山口 芳衛 伊藤忠非鉄金属 1936 埼玉 19880723 52 中村 勝雄 第一富士丸コック 1936 三浦 19880723 52 中島 利憲 伊藤忠マシナリー 1937 東京 19880723 51 山内 隆幸 伊藤忠エレクトロニクス 1938 千葉 19880723 50 地挽 和久 センチュリー・リサーチ 1939 川崎 19880723 49 湯浅 善治 船橋化成社員 1939 千葉 19880723 49 諸橋 光吉 伊藤忠倉庫 1940 埼玉 19880723 48 中津 晶夫 伊藤忠非鉄金属 1942 東京 19880723 46 天粕 雅央 伊藤忠倉庫社員 1943 東京 19880723 45 落合 伸光 伊藤忠エレクトロニクス 1945 東京 19880723 43 原 善樹 伊藤忠非鉄金属 1946 千葉 19880723 42 土佐 雅弘 伊藤忠非鉄金属 1947 横浜 19880723 41 北原 史郎 船橋化成 1947 千葉 19880723 41 馬上 和彦 伊藤忠商事 1948 横浜 19880723 40 信部 保隆 伊藤忠マシナリー 1950 埼玉 19880723 38 須賀 茂 伊藤忠マシナリー 1950 埼玉 19880723 38 中島 春敬 伊藤忠マシナリー 1950 東京 19880723 38 ♀河原 真紀子 昭の妻 1950 埼玉 19880723 38 帆保 真也 日石伊藤忠 1954 東京 19880723 34 内山 功 伊藤忠マシナリー 1959 埼玉 19880723 29 三河 慎一 伊藤忠マシナリー 1959 横浜 19880723 29 松井 重樹 伊藤忠非鉄金属 1959 東京 19880723 29 照井 真人 会社員 1960 神奈川 19880723 28 中根 晃司 ナショナル証券 1962 横浜 19880723 26 斎藤 英也 日石伊藤忠 1963 東京 19880723 25 ♀湯原 真美 ナショナル証券 1964 東京 19880723 24 諸橋 淳 伊藤忠倉庫 1971 埼玉 19880723 17 天粕 泰秀 雅央の長男 1975 東京 19880723 13 ──────────────────────────────── 近藤 万治 第一富士丸船長 195712・・/195802・・ 19920622禁固1.5年判決 山下 啓介 なだしお艦長/二等海佐 1949 19920622-1210禁固2.5年猶予4年 祝 康成(筆名=永瀬隼介)1960 鹿児島 〜《19歳の結末》 註1=19910715国と「富士商事」の損害賠償訴訟で和解成立
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