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■ 【料理エッセイ】弁当の想い出・・・・・・
私がまだ子供だった頃、母の作るお弁当が大好きだった。 小学校も、中学も給食だったので、何かのイベント時にしかお弁当を持っていく事は無かったのだが、お弁当作りというと母は寝るのが遅いニモカカワラズ、かなり張り切っていた。 母のそれは【食べる人の気持ちになった】お弁当だった。 見た目の可愛らしさではなく、味重視。むしろ地味な色合いのお弁当だったと言えるけど、大人っぽい料理屋のお弁当みたいだった。
母の作るお弁当の、私的ベスト3は、第三位が海苔弁当。 海苔弁の時は必ず、隅に3つの仕切りの有る、黒塗りの小さ目の四角いお弁当箱に入っていた。蓋には桜の花があしらってあったのを今でも覚えている。 海苔が一気に剥れないようにと工夫されており、一口大にちぎられた醤油のたっぷりと染み込んだ海苔が、ご飯の中程と上に、2重に敷かれてあった。 真ん中には紀州の柔らかい梅干が必ず一個置かれてある。 海苔弁の時のおかずは、大抵が、脂の乗った甘塩の時ジャケが半切れ、さっと焼いて斜め切りされたタラコが半本分、黄色い甘めの卵焼きが二切れ、そして端っこには母の漬けたヌカ漬けのキュウリとナスが三切れずつ。 時によっては一口カツなどがおかずに入っている時も有る。 別のタッパーには必ず果物が2種。(これは季節ごとに代わるし、どのお弁当にもついて来た)
第二位は3色弁当。 3色弁当の時のお弁当箱は、楕円形の2段になった赤塗りのお弁当箱。 一段目に何処かの国旗のように色分けされたご飯が入っている。 鳥そぼろ、入り卵、ゆかり&青海苔&白ゴマ(この3種をまぶした物)の順に三色。 そして2段目には、ウインナ〜炒めとケチャップ色のスパゲティーと、何かしらの魚の粕漬けが三分の一切れ。レタス・キュウリ、トマトが少し。 そしてサラダには、蓋にアイスピックで穴をあけ、細出しにしたマヨネーズが網の目のように掛けてあった。
そして第一位は生姜焼き弁当。 この時は、ちょっと大き目の和食屋さんの日替わり弁当のような、仕切りが沢山有る、やはり塗りのお弁当箱に入っていた。 一番大きな場所に白いご飯、ゴマ塩が少々。 中くらいの仕切りに脂の少な目の豚バラ肉の生姜焼き。葉欄の仕切りの向こうには煮た魚が少し。その隣にはレタスに乗ったキャベツの千切りサラダとスパゲティーサラダかイモサラ。そして、一番小さい仕切りにはにカブとカブの葉っぱのヌカ漬け等。
お弁当箱を見て、その日のメニューを変えるようだ。 私の母は、「明日のお弁当のおかずは何にする?」とは決して聞かなかった。 私も蓋を開けるまでの楽しみとして、母には聞かずに居た。
そのベスト3意外でも、普通のお弁当箱に入れられた母のお弁当も含め、私のお弁当は何時も学友たちの羨望の的であり、仲良したちと良くお弁当を分け合ったり、悪ガキにおかずを取られたりしていた。 何時も期待を裏切る事の無い母のお弁当は、私の自慢の一つだったのだ。
ふと、そんな事を思い出し、再びお弁当を作りたくなって、フゥーリィーに「ねぇ? 又お弁当を持っていくようにしない?」と言って見たら、「頼むから勘弁してくれ!」とニベも無く言われてしまった。 フゥーリィーいわく、その方がはるかに不経済だと言う。 どうも、私が作るお弁当は、豪華で懲り過ぎていて、会社でメチャ浮くらしい・・・・・・。 偶に遊び心で、海苔で悪戯書きするのも、嫌な理由の一つだと言う。 蓋を開けた途端【ハゲ!】とか【アホ】とか【バーカ】とかの文字が大写しになる仕掛けだ。 会社では中々好評だったらしいが、フゥーリィーはどうも気に食わなかったようだ。
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2003年07月26日(土)
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