マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記)スクラッチ製の宝くじ


この前、スクラッチ製の宝くじを5枚買ってみた。
仏壇に置き、祈りを捧げて早速削ろうとしたけれど、(愉しみは全て平等に分け合う)がモットーの夫婦なので、抜け駆けをするとフゥーリィーが臍を曲げると思い、暫く仏壇に置いたまま忘れていたのだ。

TVのCMで、スクラッチの事を思い出し、「ドレドレ・・・削って見るべかねぇ〜」と、ワクワクしながらジャンケンポン!
勝った方が三枚を後から、負けた方が二枚を先に削る事になった。

そして私は最初に削った物が200円当たっており、次に削った物は外れだった。

いよいよフゥーリィーの番。

2枚があえなく外れで、残すは最後の一枚。
それが・・・・・・、な、な、なんと、1と4のダブルリーチ♪
もったいぶって外側から徐々に削って行ったので、後は真中を残すのみとなったのだ。


1で当たれば100万円。
4で当たれば、1000円だ。

チビチビと、ど真中から削っていくフゥーリィー。
そして、フゥーリィーが叫んだ。

「マキュキュ!! マキュキュ!!! これは絶対に1だよ?! 100万当たった・・・・・・! 完璧! ・・・・・・見てご覧よ・・・・・・」
ど真中から途中まで数ミリ削られたソレを見てみると、確かにハッキリと縦棒が一本引かれているのが見える。

「うひょ〜、マ、マ・・・、マジで???」
私達は視線を絡め、ゴクリと唾を飲み込んだ。

「だってもう、これは、1か4しかありえないでしょう・・・・・・。俺・・・怖い・・・! あぁ〜ドキドキだぁ〜・・・・・・」

フゥーリィーの息遣いが荒くなって来た。
鼻の穴がオッ広がって居る。
(多分私もであろう・・・・・・)
フゥーリィーの顔を見ると、興奮からか、球のような汗が吹き出ている。

真っ直ぐに線が引かれているという事は、確かに1か4しかないのである。

『100万当たったら、店出来るね〜』

「うんうん。細かいカードローンもいくつか整理できるしな!」

『うんうん、もときの蕎麦も食べにいけるね〜』

「おう! すし屋も行けるぞ!」

『フランス料理なんかも行っちゃう?』

「俺は勘弁だなぁ〜、ああいう雰囲気、食った気がしないもん」

『じゃぁ、思い切って温泉ぐらい行っちゃう?』

「おお! いいなぁ〜 マキュキュと二人で浴衣着てさ〜」

・・・・・・と、しばし夢心地のおしゃべりが続く。


サテ・・・・・・。
いよいよ続きを削る段階に・・・・・・。

もう二人の視線は数字に釘付け!
先ずは、右側だけを削って見る。

「何もないぞ・・・・・・!」

『オイオイ・・・・・・。(ゴクリ!)どうしよう・・・どうしよう・・・、100万円だ! 100万円だ! 神様・仏様・哀れな私達にお恵みを・・・・・・どうか100万で在りますように。頼みますから1で有りますように・・・・・・』


そして・・・、いよいよ左側へ・・・・・・。





すると、な、な、なんと、そこには、短い斜めの棒があるではないか・・・・・・。

【ガクッ!!!! 超ショック〜〜〜!!(泪)】

結果は、悔しい事に4だった・・・・・・。

「・・・・・・!」
『・・・・・・!』

『本当に、アンタの完璧って、当てになったためしがないんだから、もう!!』
「まぁ、そう言うなって・・・・・・」


ま・・・、それでも、たった5枚買って、1200円と言う事は200円の儲けである。凄い凄い!

「まぁ、よしとしよう・・・」
『うんうん・・・・・・、次は絶対に100万当たるような気がして来たわ!」

私達は、幾分引き攣りながらも、仲良く微笑み合った。

そして、その1200円は、次回のスクラッチの購入資金として、夢を託されたまま貯金されたのであった・・・・・・。



2003年04月21日(月)

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