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■ 【怖〜い話】深夜の二時十四分
私が、まだ、洋風居酒屋をやっていたころの話・・・・・・。
その日、最後まで店に残っていた客は、確か3人程だった。 客といっても、身内のような存在で、しょっちゅうグループで来ては、ワイワイガヤガヤやっている、大常連だ。 彼等は、中学か高校時代からの同級生で、10年以上経った今でも密接な付き合いが続いている、10数人前後の仲良しグループである。 その中の一人は、私の店のアルバイトの一人でも有る。だから、そのお陰で、皆、ちょくちょく顔を出してくれていたのだ。
他に残っていたのは、私と、私の息子と、アルバイトの(E)が一人。 夏だったので、確か、皆で怖い話かなにかをしていたと思う・・・・・。
もう、看板を消した後で、皆、てんでんバラバラに座り、だらだらと、惰性でカラオケを歌ったり、だべったりと、マッタリ気分だった時だ。
すると、(E)が、「あっ・・・! もう直ぐ2時14分だよ、その時間って、霊界の扉が開く時間なんだって・・・・・・。一番霊が出現する時間だそうよ〜」 と言った・・・・・・。
フト皆で、時計を見ると、13分を指している・・・・・・。 何となく、それぞれが寒気を覚え、皆の眼が時計の秒針を追っていた。
そして、14分を指した瞬間! カラオケのテレビ画面が、不気味な緑色に変わり、異様な気配と共に、ガタン! という奇妙な物音がしたのである。
「ぎゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
皆、バラバラに座っていたのが、一気に寄り添い固まった。(笑)
しかも、私は或る恐ろしい声まで、ハッキリと聞いたのだ・・・・・・。 余りの怖さに、その時点では、口にも出せないでいたのだが・・・・・・。
そして、後で解ったことだが、皆が同じ瞬間、同じ声を聞いていたのである。 男のくぐもった声で、「さぁ・・・、行こう・・・・・・」と言う声を・・・・・・・・・・・・。
その日以来、その時間の前後になると、カラオケ画面が緑色になったり、無気味な気配を感じたりということが、暫くの間続いたのである。
(一部脚色あり) by マキュキュ
2002年07月31日(水)
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