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■ 【短編ファンタジー】ピディーがくれた夢 (Ⅱ)
おはようございま~す。 この所、エンピツの(日記を書かせていただいているサイト)ランキングが、少しずつ 少しず~つ 上がっている事が、とても嬉しいのです。 皆様のご支援に深く感謝いたします。
が・・・・・・!
実は・・・・・・この『ピディーがくれた・・・・』を、載せ終えたら、私のストックしている作品は、もう、ございません・・・・・・。 後は、日記になって行くと思います。(^^; ですので、もしも、未だ読んでない物がありましたら、日付を、繰り下がり、拾い読みしていただきたいと、願っておりますです・・・・ハイ
それでは、昨日に引き続き、ピディーがくれた夢 をお送りいたします。
『ピディーがくれた夢 (Ⅱ)
体温計を自分で見ると、メグは、とくい顔でいいました。
「ほーら! キィーねえちゃん、オネツぜんぜんないよ?」
木崎さんは、本当かなぁ? といいながら、体温計をうけとります。
「あらら? 本当だ。やったね、メグちゃん。それじゃ、朝ごはんがすんだら、いっしょにお出かけしましょうね?」
木崎さんが、笑顔で病室から出ていくと、メグはさっそく、まくらもとのピディーにほうこくをします。
「ねぇ、ピディー、聞いたでしょう? お外に出られるんですってよ」
メグは思いっきり、ピディーを抱きしめました。
ピディーはメグの大親友です。
メグが最初に入院をした時に、さみしくないようにと、お母さんが作ってくれた、『ピエロ』のお人形です。
無菌(むきん)カバー(外からのばい菌からまもるため、病気の重い時に、ベッドにかけられるカバーのこと)の中に入れられてしまったメグが、寝(ね)ながらでも見れるようにと、お母さんは工夫(くふう)をこらしてくれました。
ピエロの人形に、大きなパラシュートをつけて、てんじょうから、メグの目の高さにつるしてくれたのです。
でも、メグは、すっかりその人形が気に入ってしまって、無菌カバーがはずされると、先生のおゆるしをうけて、まくらもとに置かせてもらうようにしました。
メグはその人形に《ピディー》と言う名をつけ、それからというものは、いつもピディーといっしょです。
うれしい時も、さびしい時も、楽しい時も、つらい時も、かたときも、はなしたことはありません。
朝食がすむと、木崎さんが車いすにメグを乗せて、お庭に出してくれました。
もちろんピディーも、メグのひざの上に、チョコリと乗せられてます。
ここちよい、秋風が、メグのホッペをくすぐります。
「ワーッ、気持ちがいい!」
メグは、目を閉じると、秋の匂(にお)いのするしんせんな空気を、胸(むね)いっぱいにすいこみました。
「お外に出たのは、何日ぶりかなぁ、ねぇ、ピディー、あなたおぼえてる? もう、あまりにも前すぎて、メグ、忘れちゃったくらいだわ・・・・・・」
おもわずこぼれた、メグのグチに、木崎さんは、クスリとわらいます。
「だけど、本当にメグちゃんとピディーは、仲良しなのねー。なんだか、とってもうらやましいなぁ~」
そう、ほほ笑みながら、木崎さんは、ゆっくりと、ゆっくりと、車椅子を押します。
「まぁ、小さなまつぼっくり。あっ! あっちにはドングリもある!」
見ると、お庭には、たくさんの、小さな木の実が落ちていました。
「かわいいなぁー」
メグは、おおはしゃぎ。
「よーし、おねちやんが、今ひろってくるから、ここでいい子に待っててね?」
そういうと、木崎さんはメグのために、たくさんの木の実を集め始めました。
メグが持ってきた、バッグ代わりの小さな袋(ふくろ)が、またたく間に、木の実でいっぱいになりました。
「わぁ~い、たくさん集まった。メグ、これで、ピディーのブローチ作るんだ」
「えっ? メグちゃんって、すごいのねぇ・・・、そんなものが作れるの?」
ビックリ顔できく木崎さんに、
「うん! 前にお母さんといっしょに、何度か作ったんだぁ~」
メグが、なつかしむように、目をほそめて言いました。
「キィーね―ちゃんにも、作ってあげるね?」
メグは、そう言うと、パチッ! と、ウインクをしてみせました。
「ほんとう? やくそくだよ? うれしいなぁ~、おねえちゃんそのブローチ、宝物にしようっと・・・・・・」
時間がくぎられた、たった20分ほどのおさんぽだけど、メグは楽しくて、うれしくて、しかたがありませんでした。
メグが、病室にもどると、お父さんと、お母さんが、しびれを切らしたような顔をして、メグの帰りを待っていました。
「あっ! 来てくれてたんだぁ~」
二人を見ると、メグは、ますます、おおはしゃぎ。
「あっ、そうか・・・、今日は日曜日だもんね、それで、お父さんも、いっしょなのね?」
メグは、とてもうれしくなって、車椅子から、お父さんのひざにすべりこむと、
「今日はね、朝からいいことばっかり。ねぇねぇ、ふたりとも、見て! 見て!」
メグは、袋(ふくろ)を開くと、たくさんの木の実を、二人にさし出しました。
「マァ、かわいい。どこに行ったのかと思ったら、良かったわね、メグ・・・・・・、お外に出られてたんだ」
お母さんがそう言いながら、お父さんに、笑いかけます。
「ほう―、メグ、それはうれしいなぁー。それで、今日はとびきり元気なんだ」
お父さんも、ニコニコです。
「うん、今からピディーと、キィーねえちゃんのために、ブローチを作るのよ? お母さんも手伝ってね?」
「あらら? それじゃお母さんのブローチはないのぉ? お母さんは手伝わされるだけぇ?・・・・・・」
お母さんが口をへの字にまげて、しょげてしまいました。
それを見て、お父さんと、木崎さんが思わずふきだしました。
メグは、ペロリと、舌を出すと、
「ゴメン、ゴメン、もちろんお母さんにも作るにきまってるじゃない。わぁ~、今日はいそがしくなるぞぉ~。 オーケイ、オーケイ、ブローチ3人前ね! まかせてよっ!」
メグは、うれしいひめいをあげました。
木崎さんは、そんなメグのすがたを見とどけると、
「じゃぁ、メグちゃん、ブローチ、楽しみにしてるからね」 ニッコリ笑って、病室を出て行きました。
―次回に続く―
※ さっき、これを編集していたら、物凄いカミナリが、鳴って来たので、慌ててPCを閉じました。 だから、もう、読まれてしまった人は、『ありゃりゃりゃ?? これで終わりかい・・・・・・!』と、お思いになった事でしょう(^^; ご安心下さい。まだ、続きます。m(._.)m ペコッ
なんせ、私は、大の雷嫌いでして・・・・・・(^^;
地震・雷・火事・オヤジ・・・の順に嫌いなのです。 もしも、PCが壊れデモしたら、貧乏で、もう、買えませんからね(^^; そんな訳で、途中で登録を押してしまいました。ご免なさい。
2002年05月27日(月)
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