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2011年09月18日(日) |
お父さんがかわいそうだから |
その後彼女の捜索願が出され兄弟のところにいることがわかり 離婚調停になりさらに裁判になった。 結局は暴力を振るっていた父の負け。離婚となった。 慰謝料も払ったようだ。
そして小学校を卒業するまで祖父の家で過ごすのだが そうそう、小学校入学前に父に「字が読めない」と 殴られ蹴られしたのを覚えている。 その時は祖母があたしを抱きかかえてかばってくれたが・・・ 教えてももらわない事できるわけないでしょ?と 思いながら泣いたのを覚えている。
さて、学校までは子どもの足で約30分。 お隣の家まででも500mほどあるような片田舎。 友達と遊ぶこともままならない。 さらにいうなら農業酪農をやっているような村なので 土日にお邪魔するなどもってのほかと言うのが常識だった。
そうなると遊び相手のいないあたしはいとこに来てもらうしかない。
あの手この手で来てもらうのだが女の子ばかり4人も集まれば 大騒ぎにもなる。 家の中で遊ぶと祖母が怒る。 外で遊ぶとそれはそれで危険だと祖父に注意される。
最終的には年長のあたしだけが怒られる。 なんだか割に合わなかったが、それでも毎週いとこに来てほしいと 電話をしていたものだ。 余談だが村の中だけなら下4桁まわせばつながった。 いとこの家は市街地だったので市内局番+4桁全部まわさなきゃだめだったけれど・・・
祖父は落ち着きのないあたしにいろいろと習い事を勧めてきた 美空ひばりさんのファンの祖父は歌を習わないかと言ってきた なんて断ったのか・・・わすれた 姿勢の悪い事に気付いたある日は 「警察署の人に頼んでやるから剣道習え」とか 祖母にいたっては「字も汚いんだから書道がいいんだ」とも言っていた。 結局どれも実現する事はなかったが、どれも習わせてもらっておくんだったと今は思う。
そんな習い事の勧めの中に「じいちゃんの子どもにならんか」と 言われた事がある。 「そうすれば父さんに殴られたりしなくて済むぞ」と 「お父さん一人でかわいそうだからやめとく」と答えたらしい。 コレは後日祖母に聞いた話。 なっておけばいまごろあの家でプチ・ムツゴロウ王国が出来てたなぁ なんて思い返したりもする。
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