『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2005年11月01日(火) a will

投函されない手紙
生きていくための遺書

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パパとママへ

できそこないでごめんなさい
ひとりだけで不揃いをつくれてしまった
丈夫にもなれずにごめんなさい
あのことを忘れられなくてごめんなさい
天国の火で焼かれるときに全部消してもらえますように



会えてよかった。
きみの幸福をいつもこころからねがっています。
女の子同士だったら結婚したかったね。
そうしていっしょに生きていたかったね。



捨て猫をひろうようにポケットに入れてくれた
そのことだけでもう十分なんだよ
長い長い時間が、用意されていますように。



会えるはずもないのに会えてよかったです。
いつまでも我侭でごめんなさい、
返せるものが今はない。

怖がられていることも知っていたの
でも、ごめんね

それも、あたしだったんだ。


いつかわらってこのあたしに向き合いたい。
かなりぼろぼろだけど、

きのうまでは全部ぐじゃぐじゃのプールで明日は闇だ
そんなところに閉じ込められたままの10歳の子どもでは
なくなれるように

それを信じていけるように


夭折したものは偉大かもしれない
でも
あたしは
夭折しないことを選べるなら
そうできるほうがおおきくつよいと
思いたいです。


思い残すことなんかなくて

だから

かみさまあたしに
思い残すことをつくれるだけの時間をください。
この月をきっとなんとか歩いて抜けていけるように。
この
わたしがうまれたけれど
わたしが憎んでいる
きっと危うい時間の並びを
あとで振り返れるように。


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真火 [MAIL]

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