『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2005年09月23日(金) カフェオレ



ただまるで10年も前にあったことのように

すでにすぎさり終わったことのように

しずかに

今ここにあるものごとについて話せたならよかった。



あたしと、あなたと、あのあいだに

浮遊して生きたまま昇天してゆきそうな

あいまいなぬくもりのことについて。




シャワーをあびながら

真夜中に目をさましながら

矢野顕子の音をききながら

しずかともいえない泣き方で

ひとつつず葬り去ろう。


さようならのかわりに。


あしたまでをどうやって生きて行ったらわからなくて
皆目わからなくて、崩れ落ちてあるいは崩れていて
雨の降り出したそとをみながら、牛乳の泡だったカップを手につつんで
ただだまって、そのはじける泡をみながら
もういますぐおしまいになってもいいのにと心から思っていた
破りとってぶちまけるスティックひとつぶんのグラニュー糖
いくらあまくてもいくらあたたかくても
なにひとつあかるさを思いつけなくてただ
一秒の半分ずつ、途方にくれていくばかりで


苦しかったんだよと
笑顔で
きみを出迎えて

いつかしらないところで
汚れた涙


9月23日、朝


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