霧雨。
それは、降るプラチナ、というより 銀色の針みたいだと、思った 細くてやわらかいけど、でもつめたい針 まっすぐに突き刺さりにいく 上空に向かっていくせかい。
重力がどんどん弱くなる。
さいごに空を見たら青い色がきれいで そこにあった雲がまるで羽根みたいで ああきれいだなと思ったから 今日はたぶん、そんなに悪い日じゃなかったんだと、思った。
ああそらをとびたいな。
浅草のほおずき市が今だって 知ってしまった 迂闊に触れてしまったこと 行きたくて行けなくて今年も過ぎてしまう つめたい思い出、さびしいのがまた追いかけてくるから ここからはやく、逃げなくちゃいけないと 思う
……虹が出たならきみの家までなないろのそのままで届けよう
7月10日、夜 真火
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