宵から朝にかけ冷たい雨が降りしきる中、所用で池袋に出かけた。 全くなんでアタシが出かけると決めた日は、いっつもこういう天気なんだか(-"-;) 部屋に潜んでいる分にはいいが、雨の日の外出は何かにつけ煩わしいことだらけだ。 丹精こめて真直ぐセットした髪が、雨粒を孕んでチリチリに膨張する。 靴が傷む。ハネがあがる。バッグが濡れる。傘の雫で左肩がずぶ濡れになる。 傘を持つせいで片手がふさがり、荷物が嵩張る。 また、最寄駅までゆうに一駅分の距離があるので、雨が降ると通勤が殊に難儀になる。
池袋は、いつもながら駅も街もゴチャゴチャして、こんな天気でも人が溢れていた。 もうかなりスタスタ歩けるようになり、杖なしで雑踏を縫うのも割とへっちゃら。 定期が満期になったので継続手続きをするために、西口の某信託銀行に向かったのだが 街頭で、就職情報誌(おまけ付き)やらサラ金ティッシュやら、何やかや配られて 辿り着くまでに小ぶりのトートバッグがたちまちはちきれんばかりになった。誤算だ(-_-;) 銀行でも、継続の特典としてピーターラビットの小物類を色々もらい(これは嬉しい) 傘をさしたらもう両手がいっぱい。しかもこれから本屋に寄らなければならない。
自宅の近所の書店はマンガ本は充実しているのだが、新潮や岩波の類は店晒しばかりで ついでがあれば、池袋の芳林堂で目当ての文庫本を買い込んでこようと思っていた。 ところが… なっ、ない! しばらく来ない間に、品揃え豊富なあの本屋さんが、忽然と姿を消していた(ToT) 代わりに、アメリカから上陸した有名な禁煙喫茶がデカイ顔で店を構えている。 なによう〜。この土砂降りの中、わざわざバスと電車を乗り継いでやって来たのに。 がっくりきて踵を返し、側にあったファーストキッチンに入って煙草を点けた。
人の入れ替わりが激しいせいか、様変わりするのも早いなぁと、つくづく都会ってものを思う。 ぼやぼやしてたら、後ろからどんどん踏み潰されそうな気がするもの。 ちょっと珍しい叢書なんかも置いてあって、密かに御用達と恃んでいたのに、芳林堂。 何処かに移転したのかも知れないけれど、断りもなくいきなり無くなっちゃってさ…。 そう言えば、西口外れの地下にあったいい感じの居酒屋も、去年訪れた時は既に無かった。 当初は東武で洋服を買って行く予定だったが、荷物が増えたのでくたびれて そのまま帰って来てしまった。風邪気味でまだ頭も痛いし。 入院で太っちゃって、この秋着られる服がなくなったから、実は弱っている。
アタシが家に入ってしばらくすると、あんなに降っていた雨がピタリとやんだ……。 この夏は、怪我で引っ込んでることが多かったから雨が少なかったのかなぁ。
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