みちる草紙

2002年01月28日(月) さのばびっち・ぼーいず

1月も間もなく終わる。年が明けた直後は、正月気分に浮かれ騒ぐ人々の映像を
自室のTVで観ながら、ふと、今年は一体どんな事件が待ち受けているんだろう…
などとボンヤリ考えた。去年の元日、アタシ個人は精々女の厄年に突入することを
危惧した程度だったが、あの時、無邪気に新年を祝う人々のうち、当然ではあるが
誰一人として、N.Y.を襲ったほどの未曾有の大悲劇は予想だにしなかった。
今年も僅かひと月の間に、国内に限ってすら、物騒な事件が既に幾つも発生している。

悪い奴がいるものだ。静岡で生きながら焼き殺された女子大生も、希望に満ちて
迎えた新年を家族や友人と祝ったであろうが、程なくして自分を見舞う運命を
夢ゆめ知らずにいたに違いない。ゲートボール場の裏の空き地を5年間も根城と
していたホームレスの男は、これが生涯最後の正月だということや、厳寒季の野宿
以上に悲惨な目に遭わねばならぬことなど、決して予期することはなかった筈だ。
文部省は性懲りもなく『いのちのたいせつさとゆ〜ものをおしえなくては』とか
目出たいコメントで茶を濁していたが、畜生並みの道徳観しか持たぬ親に育てられ
獣に成長してしまった子供らには、そんなもの百万遍教え諭しても手遅れである。
少年犯罪の病巣はもはや、学校や地域社会の手におえる種類のものではない。
少年法を撤廃し、年齢によらず懲役を課せられるよう法改正をするのが先だろうが。

東京に住み、はや10年以上が経過した。今、自分がこうして犯罪に巻き込まれる
ことなく平穏に暮らしていることが、紙一重の偶然のように思えてならない。
地下鉄に乗っていても、街を歩いていても、物質的豊かさゆえに荒んでしまった
としか思えないような、胸糞悪くなるほど無作法な小中学生をよく見かける。
ああ怒鳴りつけてやりたくてウズウズする。アタシが凄みのある大男だったら。
でもあのホームレスの男性は、図書館で騒ぐ馬鹿を叱りつけハタいてやっただけで
集団で執拗に襲撃されなぶり殺されたのだ。おじさんの無念は察して余りある。
たかが13〜4歳のハナタレに、相変わらず日本の大人は手も足も出せない。

明日をも知れぬ我が身、という思いが近頃とみに強くなってきたのは、アタシも
いよいよなのだろうか。ちょっと縁起でもないけど…(-_-;)


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