| 2008年07月21日(月) |
悪役は悪い人には出来ません |
金髪のまだら狼、上田馬之助さん(プロレスラー)の話。
※俺がガキの頃見た馬之助は本気で憎たらしく、お前なんか日本人じゃねえ!!って思ってた。 だけどさ、馬さんが事故って正式に引退してから分かったことだけど、悪役全盛の馬さんは各地の地方巡業の際、あちこちの福祉施設を回っては「私の悪役のイメージダウンになるので、絶対に表ざたにしないで下さい」 と言って、寄付することを欠かさなかったらしいな。
この話、平成になってからなんかの記事を立ち読みして初めて知ったんだけど俺は速攻で店出て、車に乗り込んで涙が止まらなかったよ、マジで。
※上田馬之助さんも深夜に出待ちの中学生に写真を撮られたことがあるらしい。 突然写真を撮ってきた中学生に向かって「こらっ!」と一喝。名前と電話番号を聞き出すと「夜分遅く失礼します、上田と申します。XXさんのお宅でしょうか」 と、少年の自宅に電話をかけた。「…というわけで、ただ今お宅のお子さんをお預かりしています。今から必ずそちらにお返しします。」と、少年の親に事情を説明して受話器を置くと、筆と紙を取り出してサインを書き「いいか、写真を撮りたいときはな。まず相手の人に「写真を撮らせてください、お願いします」と言うんだぞ。わかったか」 と言いながら渡してくれたんだそうだ。
※上田さんは礼を正してサインを頼まれると鞄から硯を取り出して墨をすり、使い込んだ筆で丁寧に書き込んでいたそうだ。
※当時いかに嫌われるかを考えキャラとしてきた彼は、サインを求めに来た子供に対し「邪魔だどけ!」と 振り払ったそうだ。 しかしその時の子供の寂しそうな顔が忘れられず、後で付き人にその子らを呼び出させ裏で優しくサインをしてあげたそうだ。
あれだけ悪役だったのに子供にサインを求められる上田さん・・・ いくら装っても、本能的にいい人は分かるものなのかも。
※馬之助ってTJシンとタッグの時一緒に肩を組んで入場して来てたけど 小声で子供に「危ないからどきなさい」って言ってたんだってね・・・
※8年前、バイトである団体の運転手をやったんだけど、TJシンを空港から上田さんが入院中だった病院まで乗せてって部屋まで案内したのさ。そしたらシン、上田さんの姿見るなり号泣してたよ。
※宿泊先のホテルのバーで馬之助がお茶を飲んでいた。そこに客が来て「あれ馬之助じゃない?」と、その会話が聞こえた馬之助はバーテンにウィスキーをボトルで注文、そのままラッパ飲み。客は「やっぱレスラーは凄いんだな・・・」と驚いていたそうな。
馬之助は下戸なのにね。
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ヒール(悪役)って、人間が出来た人じゃないと演じられないのかもね。
彼は今、交通事故が原因で首から下の全身が麻痺して動けません・・・
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