暗い気分になったのは、彼女がデートの待ち合わせに20分も遅れて来たからではない。カノジョさんの遅刻癖は今に始まったことじゃないから。 こっちも最初から時間潰し用の本を持って行ってるし。(オイオイ
「10時に●●駅前で待ち合わせ」という約束があった時、電車の到着時刻の関係とか車の渋滞の具合とかで、10時ぴったりにその場所へ着くのは難しいわけで。
要するに、世の中には「午前10時」という待ち合わせ時刻に対し
「09:45〜10:00のこと」と捉える人と 「10:00〜10:15のこと」と捉える人がいて
俺は前者でカノジョさんは後者というだけの話。
そんなこんなで、その間に読んでた本が「白夜行」だったのさ。 4年前くらい前に読んで、東野圭吾という作家にハマった作品。
当時読んだ時は、とにかく面白いなって。東野さんはすげーなって。 こういう女性が現れたら俺は絶対に騙されると思うし、こんな女性に騙されてみたいし、ある意味理想の女性だし、って思った。
その後、東野さんの作品を読みまくってるけど、この作品を超える作品はまだねーなーと思ってる。そのくらい傑作なのがこの「白夜行」なのだ。
久しぶりに読んだ感想はというと・・・ 暗い気分になったとは言ったけど、たしかに暗い気分にはなったんだけど・・・なんか感動しちゃった。ネタバレ書く気はないけど、お互いがお互いを心の底から想い、助け合う男女の姿にさ。どっちも犯罪者なんだけどね。
俺は自分の為じゃなく、誰かの為に人を殺せるだろうか? そんなこと悩まなくていいっちゅーの。
「私を射している日は太陽ではなく白夜」
ああ、なんかすげー
やっぱり本は、そのときそのときの自分の環境・心境で受け取り方が違うものなんだね。人って変わるんだね。自分でも気付かないうちに。
「幻夜」は本当に白夜行の続編なのだろうか? 雪穂のその後、が書かれているのなら絶対に読みたい! っつーか、読む。
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