エロとピンクとアミタイツ。
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2002年05月12日(日) |
いない、いない、ばあ。 |
岡田あーみんのマンガで、 たまにでてきてはしょうもないものを売ったり 外人にばけて適当な「南蛮語」を教えて金とったり、 キリストに化けて金取ったりする 「ニセ商売屋」っていう一発キャラがいるんだけど。 「荷物が増えて部屋がせまい」と悩む和尚にそいつが売った、 「モノハソコニナーイ」という商品がある。 それは家具の上から畳ガラの布をいちめんかぶせるだけというもので、 ニセ商売屋は忍者にボコられてかえる。
小学生の時はめっぽう笑ってたけど、 なんか最近、カバーをかけてナカッタコトにしてることの多さに気づいて。
あたしたちはたくさんのものを「みえてるけどみえないもの」として処理する事で、 どうにか毎日をやっつけることができる。
その「俺にはみえねえ」にも2種類あって。
無関係の方が平和だから、っていうシカトと シラヌガホトケ系の、なんか、「はっきりしなくていいやあ」っていうあれ。
今日は、後者について。 明らかに問題があるが、わざわざ持ち出さない限りとりあえず平和、というケース。
あれね、こういう時だけ平和主義ね。戦争好きなくーせーにー。 世の中、つっこむとよくわからなくなってしまうからという理由でほったらかしの問題が多い。 というか「見えない」ことになってるんだから 「そもそも問題なんかない」ということになる。 ただの問題の先送りなのに。
ホログラムみたいなものだ。
さわるまではとりあえずそこに実体があることにできる 手を伸ばさなければさわれないことにすら気づかないですむ そっとしておけば、そこにあることにできる
確かめなければ、 現実もすこしやさしくみえるから。 みてみぬフリも、時には上手な歩き方。
それは世にもやさしき現実逃避。
手を伸ばすという行為にはいつも消えてしまうかもしれないという恐怖が付きまとう。 だから、みえない、と言い張る。 でもいつかハッキリさせなきゃいけないときは確実に来て、 このプチメクラ期が長ければ長いほど それは確実な破壊力があるってことはわかってはいるのだけれど。
ニセ商売屋の商品3点セット。 「モノハソコニナーイ」「ヘヤガヒローイ」「オクユキガアール」 知りたいひとはぜひ本屋へ。 あたしは岡田あーみんと柴田亜美で育ちました。
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