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■ 蒼さ、に、ワニは、眠る
=蒼さ、に、ワニは、眠る=
青いワニが大きな口を開けていて、その中をのぞき込むと、真っ暗な宇宙が広がっている。 ワニは神秘的で、青く澄んだ湖の中を独り泳いでいる。そして、湖を泳ぎ回っている「星」を捕食して生きている。様々な色に淡く光る「星」が群をなして湖の中を泳いでいる。でも、ワニはいない。他に、いない。 何年も、何年も、すごく長い、長い、時間をワニは生きている。今までにビックバーンが数回起こって、その残り滓を吐き出してきた。 いつだったか、溺れかけた牡鹿を助け出したワニは、今も湖の中で生きている。
=雲の大雪原=
赤い風船がピエロの手から離れていった。空へゆっくりと、風に揺られながら上って行く。上がって、上がって、上がって。雲を越える。雲の平原を見下ろした。白く。ふわふわと。 風船は破裂した。ぱちんと、唐突に。
2002年04月14日(日)
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