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電車の中で、小さな女の子が甘えた声で「おじいちゃん!」と隣の男性を呼ぶのを聞いて、「ああ、そうか。私があんなふうに誰か(祖父)に呼びかけることはもう二度とないんだな」と突然気づきました。 たとえば今日は母の日だけれど、生まれてから一度も「お母さん」と呼んだことのない人だって世の中にはいらっしゃるはずで。 子供の頃の私は、その年代の女の子の多くが憧れるように「お兄ちゃん」が欲しくてたまりませんでした。だけど私は長女だったので、「お兄ちゃん」と呼べる存在はその後もずっと持てないまま。 仮に呼ぶべき人がいたとしても、何らかの事情でもう会えなくなれば、その名を呼ぶこともなくなってしまう…というか、呼べなくなってしまう。 今まであまり意識したことがなかったけれど、それってすごく寂しいですね。 「お父さん」「お母さん」「おじいちゃん」「おばあちゃん」「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」「うちのダンナ」「女房」…。 たぶんみんな当たり前のように呼んでいるんでしょうけれど、そんなふうに呼べる人が自分のそばに大勢いてくれるというのは、とても幸せなのだと思います。 |
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