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『フライ・ダディ・フライ』 金城一紀 講談社 - 2003年02月07日(金)

金城さんファン待望の同時刊行2冊のうちの長編である本作は勇気を与えてくれる1冊と言えそうです。

鈴木一は47歳のサラリーマン、最愛の娘である女子高生の遙に暴力を振るった石原に復讐すべく立ち上がる・・・

どちらかといえばサラリーマン向けといったらいいのでしょうか。普段ストレスがたまってる人にはいいと思います。

鈴木がいい男に変貌していく姿が頼もしく描かれていて、男性が読めば自分に投影して読むことが出来る小説だと思う。

なんといっても落ちこぼれ高校生と心が触れ合って行く過程がとっても感動的だ。
ただ、展開が読めていてその通りになってしまったのはいささか拍子抜けした。映画化されたら面白いなあとは思いますが・・・

『GO』のように考えさせられる要素のある小説でもありませんし、恋愛要素もほとんどありません。
女性が読まれたら感想を聞きたいなあとも思いました。
主人公を夫や恋人に置き換えて読めたら違った感想もあるかも知れません。

期待の大きな作家なだけに評価は辛くしました。

評価6点


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