白い原稿用紙

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2003年10月30日(木) ボス猫の憂鬱

このところ、1日おきに3時間睡眠
というような生活。

朝から人が来たり
出かけたり 人とあったり 電話が来たり。
でも3時間睡眠の次の日には
12時間も寝てしまったりするから
平均睡眠時間はたっぷり足りてるのに
とっても美容に悪そうな今日この頃。

今日は とにかくたまってる通販や
送らなければならない荷物を送りだすと
さっさと作業。
12時間睡眠の日だったので
起きたのは昼を遥かにまわる頃なのよ。

宅急便屋さんの集配時間の6時までに
なにがなんでも荷物を作らなければっ。

と慌てて作業していると
それでなくてもミスが多いのに
なんだか頭がパニックしちゃって
凡ミスを連発。

同人の通販の場合
宛名カードにはご自分の名前に「様」までつけて
申し込んで頂くのが基本形。
たったその一文字でも、
それを書かないでいいというだけで
通販する方が格段に楽なのよ。
もちろん、自分の名前に「様」とつけるなど
世間一般の常識で言えば
信じられない非常識でしょ。
それを承知で、通販する側の為に
その非常識を読者ちゃんにお願いしてるわけなのね。
もう一歩 踏み込んだ方は
ご自分の名前に『宛』とかつけたあと
それをわざわざ線で消して『様』とつけて下さるの。
どちらも、こちらの手間を少しでも省こうという
御協力と心遣いの世界でございます。

「どうしても自分の名に『様』をつけることができない」
という方にはもちろん強要しておりません。
そっちが一般常識なんですものん。

学生時代、バリバリに同人活動をしていて
自分の名前に「様」をつけるのが常識と思ってしまった人が
社会に出て大顰蹙を買ったと言う
聞くも涙の伝説もございますし。

で、うちにも
「どうしても『様』をつけられないタイプ」の方の
お申し込みがあるわけです。
ちゃんと様をつけたかどうか
確認してますが、見のがしちゃったら
なにとぞ御容赦 平にお願い申し上げます。

今日の通販の確認で、
あわてふためいていたあたくしは
「様」を書こうとして、字をど忘れ。
忘れるかしら 普通、こんな字を。
確か、こう。。。と書いた字は。。

山田花子 株

株買ってどうすんのよ〜〜〜〜っ。
(注;名前は仮名です)

辞書を調べる間でもなく
他の方が書いて下さった字を見ればわかることなのにっ。
6時まであと十数分。
いかに自分が動転してたかと
深呼吸して落ち着こうとしたその時!

外から猫たちの大げんかの声がっ。

あの慣れてない怒りの声は
間違いなく うちのキスケ!

相手はおそらくここらのボス、
ジョニーちゃん!

喧嘩慣れしたガタイも立派なジョニーちゃんに
慣れてないキスケがかなうわけもなく
あたくしは外に飛び出す。

案の定、
塀の上のキスケとその下にジョニーちゃんが。
キスケの方が上にいるにもかかわらず、
断然ジョニーちゃんが優位の体制。

猫たちの喧嘩の声はとってもうるさく
御近所迷惑なので
あたくしは猫の飼い主の義務として
それがよそ様の猫であろうと
仲裁に飛び出す癖があるのよ。
仲裁と言っても
怒りに我を忘れた猫が
人間ごときの説得など聞くはずもなく、
仲裁と言う名目で何をするかと言えば
間に割り込んで ひとりで暴れ狂うという
大変 原始的なやり方ですけれども。

その仲裁を持ってして
あたくしはここらの猫のボスの座を
ほしいままにしているのよ。

そしてライバルが
このジョニーちゃんなわけなのよ。
間に入り込んでどんなにあたくしが
暴れ狂おうが
踊り狂おうが
びくともしないのよ、この日本男児は。
あ、日本男猫かしら。
キスケの方が そのあたくしにビビって
もっと高い裏の塀を乗り越えて逃げて行ったわ。

さて 残されたあたくしとジョニーちゃん。
あたくしがいなくなればジョニーは
すぐにキスケの後を追い
喧嘩を再開するのは必至。

しばらく唸るジョニーちゃんとにらみ合う。
彼に 逃げ出そうという意志はまったく見られない。
さすが誇り高い日本男猫。あっぱれ。
でもここはあたくしのテリトリーなのよっ。
(ちょっと違うような気もするけど)
大きな顔されちゃ困るわっ。

あなたは道ふたつも離れた
あっちの隅のお宅の猫ちゃんじゃないのっ。
(家まで知ってる あたくしって)

もうちょっと脅しをきかそうと
地面を踏みならす。
まだ向かって来る。。
ちょうど伐採中だった木の枝を拾って
ジョニーちゃんの足元のあたりの枯れ葉を
ばさばさと掘り返してみる。

やっとジョニーちゃんが目をそらす。

ゆっくりとゆっくりと
ほんとにゆっくりと目をそらしつつ
後ろを向く体制になる。

これが猫同士の喧嘩の礼儀なのよ。

ボスたる者は
相手が 不利と自覚したと見ると
わざと ちょっと目をそらしてやるの。
そのすきに不利な方は
ボスを刺激しないように
ゆっくりと静かに立ち去るものなのよ。

この礼儀を採用したと言う事は
ジョニーちゃんは
あたくしが人間さまだなんて 
露ほども思っていないと言う事なのね。
め、名誉な事だと思う事にするわ。

けれど!!

あたくしには人間の証拠として
通販の荷物の発送という締め切り時間が迫っているっ。
猫のペースに付き合っている暇はないわっ。

ついあせりで、
一刻も早く
ジョニーちゃんを自分のテリトリーに帰そうと
もういちど地面を叩いてしまったのよ。

ジョニーちゃんの戦意復活!

あらためて毛を逆立て
まっすぐにこっちの目を見て
唸り声をあげてくる。
ああ〜〜ん 
振り出しに戻っちゃったわ〜〜。
最初からやりなおしよ〜。

そうしてやっと
またジョニーちゃんが
しぶしぶ負けを認めたものの
ジョニーちゃんの儀式は長いわ。

まだ体は半分しか後ろを向いていない。
こちらはカサリとも音をたててはいけない。
長い時間が流れ
さしずめ背景は 黒くまだらの
ICトーン S-985というところ。

付近にキスケの姿はもはやない。
締め切り時間は迫っている。

しかたないわ。
これでもまだジョニーちゃんが
すでにいないキスケを追い掛けてまで
どうしてもやりあいたいというなら、
キスケも男の子。
相手してやりなさい、と
心の中で言い残し、
こちらも注意深くゆっくりと
ジョニーちゃんから目を離さず後ろに引く。

なぜって、以前、同じ状況で
あたくしが勝って帰ろうと背中を向けた時、
ジヨニーちゃんは
負けを認めた体制から一変して
後ろから襲い掛かって 
あたくしのアキレス腱に噛み付いたという
前科があるのよ。
その時ばかりは
あたくしってば 猫相手に
声を出して
「この卑怯ものおおおお〜〜〜!」と叫んだものよ。
ジョニーちゃんは噛み付くだけ噛み付いて
すたこら逃げちゃったわ。
あ、
あんまり誇り高い日本男猫とも言えないわね。
負けず嫌いなだけね。
それにしても 
ここまで猫と本気で喧嘩する女もそうはいないわね。
男だっていないか。

でも 
実はこんなジョニーちゃんとあたくしも
二人きりで出会った時は仲良しなのよ。
「あらんジョニーちゃん、元気〜」と声をかけると
(猫に声をかける 妖しい女)
「ごろにゃ〜ん」とか足にすりよって来るのよ。
座り込んで撫でてやると
腹を見せるほどなついているのよ。
でも、いつ豹変して
アキレス腱に噛み付いて来るかわからないので
油断はできないんだけれど。

今日の所は噛み付いて来る事もなく、
あたくしは慌てて通販作業に戻る。
荷物をやっと造り上げたところで
6時2分前。

息を切らしながら電話して名乗ると
係のお兄様、
「ああ、藍さんですね
すみませんが 
もうちょっと早くお電話下さいませんか」

あ〜〜ん
おこられたッ!


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